経口リウマチ薬 ゼルヤンツ勉強会

今日は新しい経口抗リウマチ薬 ゼルヤンツの勉強会に行ってきました。

USAのphoenixから来日された
Dr John Tesserの働くリウマチ膠原病センターには
最近3年間で6898人!!のリウマチ患者さんが
通院されているそうです。

そのうちゼルヤンツは50人を超える患者さんで投与されており、
その貴重なご経験について拝聴しました。

2013年7月から日本で使用された人数が300人強であることを考えると
これだけのまとまったデータの発表は現時点では貴重です。

これまで7種類の生物学的製剤が市場に出ましたが
細胞外において炎症性サイトカインである
TNFαやIL-6を阻害する生物学的製剤に対して
ゼルヤンツは非常に分子量の小さい化合物で
細胞膜を透過して細胞内でJAK-STAT系を阻害し、
複数のサイトカインを同時に阻害することで
炎症性サイトカインの増幅を抑制します。

ゼルヤンツの作用機序ムービー

Tesser先生の施設でゼルヤンツが使用されたのは
20代~80代 平均56歳のRA患者さん59名で
65歳以上は14例 24%でした。
リウマチ歴は1年~48年とさまざま。
これまでの生物学的製剤使用歴もさまざまで、
3剤以上の使用歴は7例
4剤以上の使用歴も2例ありました。

医師の全般評価としては
very good~Ecellentが11例 33%
mild~moderately betterが13例 39%
No betterが9例 27%

それぞれの評価指標が満たされていて
計算可能であった
24例のCDAIは 使用前 28.2 使用後14
17例のDAS28ESRは 使用前 5.56 使用後 4.32
17例のHAQ-DIは 使用前 1.48 使用後 1.15
23例のESR(血沈)は 使用前 40 使用後 38
CRPは使用前 10.5 使用後 4
だそうです。
せっかくゼルヤンツを多数投与していても
評価のためのコンポーネントを記録していないために
DAS28やCDAIといった指標が出せていないのは残念ですね。

また、ゼルヤンツを使用しても、
効果は得られるものの、すべてが寛解に至っているわけでもなさそうです。

気になる副作用は
4例 12%で感染症 うち2例6%は肺炎
1例3%で帯状疱疹でした。

日本で当初関心の的となっていた
悪性腫瘍は必ずしもほかの製剤と比べて頻度が多いわけでもなさそうです。

しかし、結核はこれまでの生物学的製剤同様に注意が必要とのことでした。

これまでの生物学的製剤と大きく異なるのは
経口で飲めること。

しかし、生物学的製剤同等の価格であり、
費用対効果からすると今日のお話を聞く限り、
生物学的製剤のほうがよいのかもしれません。

しかしこれまで生物学的製剤が効果不十分だった患者さんに使用して
それなりの効果を上げているという話も聞きます。
また、内服後の効果発現が早いことも特徴です。

まずはMTXでは十分にリウマチをコントロールできず
さらに生物学的製剤が効果不十分な患者さんや
どうしても注射による治療をやりたくない患者さんなどで
選択されていくでしょうね。

ゼルヤンツ総合サイト(ファイザー・武田薬品)

2014.03.20 | コメント(4)

コメント

  1. 平山 智昭2017年2月12日 10:37 AM

    初めましてリウマチ歴30年以上になります。
    ここ、ゼルヤンツ2016年4月から飲みはじめ
    現在にいたっつてますが便秘がひどく苦しんでいます
    それと、最近頻尿がひどく、尿漏れがひどく悩んでいます
    便秘、尿漏れ、解決法は?あったら教えて下さい。

  2. 斉藤 究2017年2月12日 4:44 PM

    平山さん

    それぞれリウマチやお薬とは関係のない症状として便秘や尿もれの症状が出ている可能性も大きいと思います。まずは主治医の先生とよくお話されてください。

  3. 小池 平八郎2017年7月28日 12:53 AM

    77才の男性です、痛み強張りはここ18月痛みなどありませんが、便秘、下痢が酷いようです。

  4. 斉藤 究2017年7月30日 4:38 PM

    小池さん

    内科的に問題なければ、腹部体幹筋の硬さも影響があるかもしれませんね。

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