院長ブログ

病を癒すためにできることは

先日、僕が刈谷総合病院時代に
一緒に働いていた放射線技師の方と、
当院の放射線技師の岡部君とともに食事をしました。

刈谷総合病院には
僕がまだ30歳前後の時に勤務していましたが
次から次へと救急車や骨折の手術の患者さんがやってくる
とても忙しい病院でした。

まだ下っ端だった僕は
手術が終わって病棟仕事が終わると
もうすぐ日が変わるかな、
といった生活をしていました。

それでも4年間頑張って来れたのは
看護師さんや放射線技師、事務さんといった
コメディカルの方達が
患者さんのためにできることを頑張ろう!
という基本姿勢を持ち
そのために医者には医者しかできない仕事をさせて
自分たちでサポートできることは頑張ろう!
という思いでいてくれたからです。

とても仕事のやりやすい病院でした。

また、僕のいた頃には
エントランスの改修が行われ、
ガラス張りの玄関や、壁にはたくさんの絵画が飾られ
診察室はカーテン引きではなく
引き戸を締めれば個室になり
患者さんのプライバシーにも配慮されていました。
隔週の土曜日にはボランティアによるコンサートも開かれます。

これは僕がクリニックの設計のときにも大いに真似した部分です。

また、当時の事務長の配慮で
あえて院内の道案内の掲示はすくなく小さくしており、
迷った人がいればスタッフが声をかけ、
道案内してコミュニケーションを図るという考えだったそうです。

これは僕がリッツカールトンの本を読んだ時にも書いてあったことで、
当院の開院時にもスタッフに伝えたメッセージです。

昨日食事をした放射線技師の友人は
後輩とともに、
患者さんはもちろん、職員同士の会話でも
「かしこまりました」
を使おうキャンペーンをしているそうです。

よく「了解しました」と使う人がいますが、
医療の現場でもきちんとした敬語を使うことを
心がけているとのこと。

自分は毎日たくさんの患者さんの検査をするけれども
患者さんにとってはその時限りの検査だから
できるだけ心が伝わるように配慮しているとのことでした。

改めて、素晴らしい仲間と仕事をしていたんだなあと、
嬉しくなりました。

2013.10.26 | コメント(0)

プライマリケア教育

僕が5年間リウマチの修行をした名古屋医療センター
同時に、5年間よい研修医を育てるための仕事もしてきました。

当時の卒後教育研修センターのリーダーであり、
現在の名古屋医療センター統括診療部長の
奥田聡先生。

僕が尊敬する先生の一人です。

今回送られてきた名古屋医療センターnewsの巻頭で
奥田先生が素敵な文章を書かれていたのでご紹介します。

僕が今もクリニックで研修医を受け入れて
整形外科の初期診療のための教育を行っているのも
若い先生が幅広い視点で患者さんと向き合い
ひいてはその先生により
多くの患者さんに笑顔が戻ることを願ってのことです。

教えることは学ぶこと。
教育は素晴らしい。

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巻頭言 「マッチング」 統括診療部長 奥田 聡

医療にまつわる古いブラックジョークをひとつ、、、

「病院の中で一人の患者が倒れ、心肺停止状態となった。
 すぐさま数人の医師が駆けつけた。
 意識がないのを見て眼科医は真剣に患者の目玉を覗き込み、
 神経科医はハンマーで足の反射を何度も確認し、
 消化器内科医は懸命に腹部を触診した。
 ・・・しかし、だれも心臓マッサージをしていなかった。」

専門に偏りすぎていた日本の医療を皮肉った笑えない笑い話です。

中略 

こんなことでは困る、ということで10年近く前に始まったのが、
現在の「初期臨床研修制度」です。
研修医たちは卒後2年間を教育カリキュラムのある病院や大学で
「目の前の患者さんをどう助けるか?(これをプライマリ・ケアと言います)」
を学ぶことが義務付けられています。

中略 

この新しい臨床研修制度は日本の医療を大きく変えました。
当院(名古屋医療センター)にも北は北海道、南は沖縄まで、
全国の大学から研修医が来ていますが、
同じ年に集まった研修医たちは文字通り寝食を共にし、
指導医のもとで学び、悩み、かけがえのない絆を深めます。
2年間の研修を終え、それぞれの専門に進んだ後も
診療科を超えた仲間との「横」のつながりが残ります。

一方、そんな彼らがいずれは指導医になって後輩を育てることで
「縦」のつながりも強くなっていきます。
このことは医療の風通しを良くし、
医療チームとして「1+1」が2以上の力を発揮できるように
なっているのではないかと思います。

今年のお盆にも全国からたくさんの医学生が
マッチング(面接)のために当院を訪れてくれました。
猛暑の名古屋にリクルート姿は気の毒なくらいでしたが、
彼ら、彼女たちからは将来の希望を感じました。

もちろん、だれもがこれからたくさん傷つき、
何度か涙することと思いますが、
それにより少しずつ患者さんやご家族の気持ちがわかる
やさしく、頼もしい医師になってくれるものと信じています。

研修医に限らず、病院には多くの皆さんよりずっと若い、
もしかしたら、お子さんやお孫さんぐらいの年代の
若いスタッフがたくさん働いています。
彼、彼女らはそれぞれの部門の指導者のもとで、
皆さんによって育てられます。

どうか引き続き、温かいご支援、ご指導をよろしくお願いします。

2013.09.30 | コメント(0)

時間外の腰痛患者さん

今日は腰痛の患者さんが受付終了時間を過ぎてから駆け込んできました。

実は昨日も当院にかかられた患者さんだったのですが、
昨日は腰を曲げながら小股で少しずつずり足歩行をしてきたところ
トリガーポイント注射を行い、
理学療法士によるリハビリテーションを行うことで
何とか歩けるようになり帰宅しました。

しかし、今日千葉まで行かなければならない用事があったとのことで
心配していたのですが、
やはり長距離の新幹線と座りっぱなしの仕事であったため痛みが増強し
昼前に千葉を出て、急いで当院を受診してくれたのです。

今日来院された時には、つかまりながらなんとか歩いて
座るのも腰をかばいながら恐る恐るといったところでした。
腰は横に傾き、疼痛性側弯という状態になっていました。

今日の最後の患者さんになりましたが、
午前診療のみの土曜日に家族との楽しい用事もあっただろうに
だいぶ残業になってしまったにもかかわらず
患者さんの痛みを取ろうとしっかりと時間をかけて
当院の理学療法士が頑張ってくれました。

固くなった関節と筋肉に手をかけてしっかりと動かし、
痛みの出づらい生活動作を指導してくれました。

その後、診察室で僕がトリガーポイント注射を行いました。
脊椎に沿った左の腰部から両臀部にかけて注射を行い、
その後痛みの残っているところに注射を加えました。

筋肉が縮んで固くなったために横に傾いていた腰は
注射後にはほぼまっすぐに戻り、
つかまらずに自分で歩いて帰ることができました。

受付のスタッフも1時間以上の残業になったにもかかわらず
嫌な顔一つせず一生懸命患者さんのために動いてくれました。

その後スタッフからは「患者さんがよくなってよかったです」と
メールがありました。

院長としてこんなに嬉しいことはありません。
本当に自慢のスタッフです。

みんなありがとう。

2013.09.07 | コメント(0)