院長ブログ

フォルテオwebセミナー

7/21金曜日は骨形成促進薬 フォルテオのインターネットwebセミナーで、当院の看護師小島さんとともに講演いたしました。

当院の応接室から東海北陸地方の先生方に配信されるということでしたが、僕の知り合いの先生もちらほらみてくれていたようです。

骨がもろくなり、脊椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折などの重篤な骨折を引き起こしてしまう骨粗鬆症。

従来は古い骨が蓄積されて行くことで骨密度を増やす内服薬が中心でしたが、フォルテオは新しくしなやかな若い骨を増やす自己注射薬です。

新規の圧迫骨折や多発骨折、重度に骨密度が低下した方に適応となりますが、当院でもその作用機序に納得し、早くから導入しています。

そのため、名古屋地区でも有数のフォルテオ導入患者数になっているようで、フォルテオの講演を頼まれることもしばしば。

今回の講演では、私からフォルテオの作用と効果について、そして小島さんからは自己注射を患者さんに説明するときに助けとなるビデオガイドの使用経験をwebを通じてシェアさせていただきました。

骨粗鬆症治療で大切なことは、
骨の治療には長い年月がかかること
50歳を超えたら一度は骨密度をチェックしておくこと
骨密度測定は腰椎・大腿骨で測定することがのぞましいこと
手や踵の骨密度測定では十分な治療効果判定ができないこと
骨密度の低下量に応じた治療薬を適切に用いること
定期的に骨密度をフォローすること
などがとても大切です。

2017.07.23 | コメント(0)

オルミエント全国講演会

オルミエント全国講演会に出席してきました。
生物学的製剤と同等の効果がある内服薬で、ゼルヤンツと同じJAK阻害薬グループのお薬です。
以下 勉強した内容から抜粋です。
患者さんにはすこし難しい内容かもしれませんが、新しい有効なお薬が世に出てきて、治療の選択肢が広がることは喜ばしいことですね。

竹内勤先生
RA-BEAM試験
MTX-IRに対してヒュミラ vs オルミエント
12wACR20 ADA62% vs BALI69.6%
12w 24w 52w ACR50、70でもADAには劣らず、むしろADA以上の成績を見せた。

1stBIOでTNF-failureだった時に2ndBIOはTNF?non-TNF?
Non-TNFの12w、24w、52w成績が上回った。

EULAR2016 recommendationでは、MTXfailureの場合に選択されるのは使用経験の多いBIO製剤。JAKはその次。

田中良哉先生
オルミエントの作用機序

BIOで1年後に2/3の患者さんは低疾患活動性になる。
一方2-5割の患者では中疾患活動性以上。

BIOは分子量大きい。
JAK阻害薬は分子量小さく、細胞の中に入ることができる。

TofacitinibはJAK3のATP結合部位にはまり込み、リン酸化を一時的に阻害する。
JAK/STATシグナル伝達経路による炎症性サイトカイン産生を阻害することができる。
Tofaのターゲットは樹状細胞かもしれない。B細胞➡IL-6。Th1➡IFNγ,Th17➡IL-17。

Baricitinib(JAK1,2)
JAK2:GM-CSF、IGNγ、IL-6阻害
IL-2,IL-15は抑制しない。
STAT1,3,4のリン酸化が抑制される。
樹状細胞ではCD80/86の産生を抑制
IFN-αも抑制

NF-κB阻害薬、MAPK阻害薬の開発は失敗に終わった。
なぜJAKだけが成功したのか?比較的シンプルな伝達経路であったため?
BariはJAK1/2-STATを阻害し、サイトカインによるリンパ球の活性化、サイトカインの産生を制御する。

RA-BEAM試験を読み解く

DMARD naïve
csDMARD-IR・・・RA-BEAM Baricitinib vs PBO,ADA
bDMARD-IR

RA-BEAM試験 249人が登録
罹病期間 8年~9年 DAS 5台の患者背景
12w ACR20 : BARI 69.6% ADA 61.2%
1w~52wにわたりADAと同等以上の成績
患者VAS、Dr.VAS、HAQ-DIもADA以上の改善。
DAS28、SDAI、CDAIでもADAと同等以上の成績
mTSS、Erosion,JSN ADAと同等。骨びらんも軟骨も守る。
関節の構造的破壊もしっかり守る。
Patient Reported Outcome PRO:患者自覚症状の改善。
朝のこわばりの持続時間、重症度 いずれもADAと同等以上の改善。
疲労感、疼痛もADAと同等以上の改善。
1w目から痛み、朝のこわばり、倦怠感などの症状を改善した。

70%が腎排泄 eGFR≦60であれば半量2㎎として使用 eGFR≦30ならば使用しない。

竹内勤先生
オルミエントのベストユースを考える。

MTX-IRで予後不良因子あり➡BIOまたはJAK導入

RA-BUILD試験 cs-DMARDs-IR
csDMARD12w-IR PBO、BARI2mg 、BARI4㎎
ACR20 BARI2㎎ 65.9% BARI4mg 61.7%

RA-BEGIN DMARDs-naïve
MTX、BARI4㎎、MTX+BARI4mg
ACR20 MTX 61.9%、BARI4㎎mono 76.7%、MTX+4mg 78.1%
MTXmonoよりもBARI4㎎monoが勝る。
BARI4㎎monoよりもMTX併用のほうが成績が良い。
SDAI、CDAI寛解・LDA達成率もBARI4㎎monoはMTXに勝る。

TNF-IR
RA-BEACON試験 TNF-IRにPBO、Bari2mg、Bari4mg
ACR-20 PBO 27.3、2㎎ 48.9、4㎎ 55.4%

針谷先生 オルミエントの安全性
帯状疱疹、LDL上昇に注意
感染症に注意が必要なことはその他製剤と変わらない。
入院を要した感染症の発現 2.9/100人年
乳汁、胎盤にも移行するため、妊婦・授乳婦には使用しない。
RA患者はDVT,PEのハイリスク集団である。
BARIではDVT/PEのリスクを上げる可能性がある。

パネルディスカッション
BMIが低い、低体重の人などではステロイドの使用は注意が必要
EarlyRAの患者さんに短期のステロイド使用をしたことに対するevidenceはない。
長期にステロイドを使用することは避けるべき。
日本人ではvitDが不足しているので、ステロイドの使用には慎重になるべき。

帯状疱疹ワクチンは生ワクチンであるので、免疫抑制剤使用下では使いづらい。Recombinantのワクチンが上梓されれば使用することが考えられる。

長期の安全性については今後のdata蓄積が必要。
経口薬で処方しやすいが、安易に使用することなく、従来の生物学的製剤に準じて慎重にリスク管理をしながら使用することが必要。

RA-BEAMではADAヒュミラと比較して同等以上の成績が得られているが、本当に優位な差があるのかは不明。今後の使用データの積み重ねが必要。

IPは日本人で多い可能性があるので、注意が必要。

MTXもBARIも腎排泄。BARIは基本的にはMTXに併用される。
腎機能障害の患者への使用には注意

4㎎で効果があれば2㎎に減量を考慮する。

2017.07.22 | コメント(0)

五十肩?肩関節周囲炎?

さいとう整形外科には、毎日肩の痛みの患者さんが来られます。

肩の痛みといっても、患者さんが表現する「肩」という言葉には、首の根元から肩甲骨、背中、肩関節、上腕までが含まれています。

そのため、診察では「肩」のどの部分の痛みを感じているのか、ということから診断していきます。

肩の痛みと言っても内容は様々です。

四十肩や五十肩と一般には言われますが、その年代に肩の痛みが出る事が多い方からの俗称で、これは正式な病名ではありません。

肩の痛みをしっかりと触って触診し、検査によって確定診断する事が大切です。

頑固な肩こりは頭痛や肩甲骨から腕の痛み、時には手のしびれ感まで起こす事があります。筋肉が凝って伸びなくなれば肩関節にも当然影響するため、腕の上げ下げや背中に手を回すのもつっぱり感が出ることもあります。コリの診察は、トリガーポイントを触診する事が大切です。

スポーツ障害では、投球肩、関節唇損傷、腱板損傷のほか、肩周りの筋肉にトリガーポイントができて痛みの原因となっていることも非常に多く見られます。他院の検査で異常なしと言われても、まだ痛いという時には、トリガーポイントの診察を受けると良いですよ。

50代くらいになってくると、肩を動かす腱板が擦り切れてくる方もみえます。肩の上げ下げに制限はないのですが、動作の途中で痛みがでます。これを、ペインフルアークと言います。診察と超音波検査で診断が可能です。

突然の強い痛みでは、石灰沈着性腱板炎、石灰性腱炎と言って、肩の中に石灰がたまって炎症を起こすものがあります。とても痛くて、腕を少しも動かさなくなる事があるくらいです。レントゲンや超音波で確定診断します。

腕を前からあげる時に痛みが出るものには、上腕二頭筋腱炎というものがあります。肩前方の圧痛が強くて、超音波で見ると腱に炎症や水がたまっている所見が見えます。

関節リウマチやリウマチ性多発筋痛症では肩の中に炎症が起こって痛くなります。

そして何より、肩の痛みと動きの制限の王様は、肩関節周囲炎です。肩周りの筋肉、腱板、靭帯、関節を包む関節包、その全てが硬くなってしまうため、肩関節がガチガチに固まって動かなくなってしまいます。
英語ではFROZEN SHOULDERと呼ばれることもあり、氷のように固まって動かなくなってしまいます。特動作時の痛みと強い可動域制限、夜間痛が出ることもあります。

当院ではそれらの肩関節疾患に対して触診と超音波を駆使して診断し、注射とリハビリで治療を行っています。

トリガーポイントによるものや、石灰、炎症によるものでは、注射1回でも大幅な改善が得られることも多いですよ。もちろん、個人差はあります。

肩関節周囲炎は、注射の治療により夜間痛が減ったり、洋服の脱ぎ着が楽になったりという効果が見られます。他院でなかなか治らない肩の痛みがある方は、ご相談いただければと思います。
拘縮が強い場合には、元どおりの可動域を取り戻すのは、注射やリハビリを続けながら1年から1年半の時間がかかるものもあります。

そのほか忘れてはならない肩の痛みとしては、骨や筋肉の腫瘍であったり、骨壊死や変形性肩関節症による痛みの場合もあるため、レントゲンやMRI検査が必要なこともあります。

肩の痛みはなかなか正しく診断されていないことも多く、まだまだ他院で治らず困って当院に来る方も多いです。

肩の超音波診断はとても大切です。

痛みの総合的な診断と治療
さいとう整形外科リウマチ科
名古屋市名東区平和が丘1-10
052-776-3110

トリガーポイント針治療と筋膜リリース
名古屋トリガーポイント治療院
名古屋市名東区一社2-3名東一社ビル1階
052-753-3231

癒しの空間でトリガーポイントをほぐして痛みを予防
斉藤院長監修の全身もみほぐし
リラクゼーションルームファシア
名古屋市名東区一社2-3名東一社ビル1階
052-753-3235

できる限り削らない抜かない歯科治療と肩こり用マウスピース作成
DENTAL OFFICE 斉藤歯科室
名古屋市千種区末盛通3-34
052-763-0878

2017.07.08 | コメント(0)