院長ブログ

知多リウマチを考える会

知多リウマチを考える会川崎先生
9/28土曜日は第3回知多リウマチを考える会での
1時間の講演の機会をいただきました。

看護師さんに向けてのナースセミナーです。

僕の講演の前に一般演題として発表されていた
竹内整形外科内科の看護師さんは
生物学的製剤の導入から管理までの様子を聞かせてくれましたが、
診療が終わった後に月に1回ほど
看護師さんたちで集まってリウマチの勉強をしているとのことで
そのモチベーションと行動力に感銘を受けました。

僕の講演は
「リウマチクリニック立ち上げから2年間のとりくみ
  ~リウマチの素朴な疑問にお答えします~」
というタイトルで、
どのように専門的なリウマチ診療を行う体制を整えてきたのか
これまでの苦労と改善の積み重ねをお話しさせていただきました。

事前に出席予定の看護師さんたちからは

・BIOの位置づけ、使用状況、導入のタイミング
・BIOを患者さんに受け入れてもらうポイント
・ペン型製剤のメリット、デメリット
・薬剤による診療報酬の違い
・自己注射指導の工夫、看護師に求めること
・院内で気を付けている点、ルール、患者さんの管理
・リウマチ診療において看護師に求める役割
・患者さんからよく質問されること

といった多岐にわたる質問をいただいており
それらを盛り込んだ講演内容を作ったら
1時間では足りないくらいにお腹いっぱいの内容になってしまいました(^_^;)

ともあれ、
以前当院の看護師が東京のRAトータルマネジメントフォーラムで発表させていただいた
リウマチ診療の工夫と変遷についての発表スライドを
僕の講演の途中にはさみ、
実際に当院の看護師からお話ししてもらいました。
その時その時の課題を少しずつクリアーして
現在の当院の診療体制ができてきたことを
参加されたナースの方たちにも一番よく伝わったのではないかと思います。

主婦であり、お母さんである看護師さんたちが
こうして時間を割いて勉強会に出てくることは大変だとおもいます。

家族の支えがあって、仲間の支えがあって
現在のリウマチ診療体制が少しずつ前進してきたことを感じます。

講演の後は、座長をしてくれた富貴ノ台整形外科の院長 川崎慎二先生と
お食事の機会をいただきました。

知多では数少ないリウマチをしっかり見ていらっしゃる先生で
超音波も使って診断治療をなさっているとのことでした。

先輩院長としての苦労話や、
リウマチ診療、整形外科診療にかける思いも共有し
とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

川崎先生、どうもありがとうございました。
今回の講演をサポートしていただいたファイザーの方々にも
この場を借りてお礼申し上げます。

2013.09.29 | コメント(0)

竹内勤先生を囲む会

今日は関節リウマチの生物学的製剤ヒュミラの
HOPEFULstudyを囲む会と題して
日本のリウマチの第一人者である竹内勤先生をお迎えした
少人数のCLOSEDの会が催されました。

94.3%が高疾患活動性に当てはまるという
日本人の発症2年以内の早期関節リウマチ患者さんに対して
MTX6-8mg単独とMTX6-8mg+ヒュミラを比較した場合
ヒュミラを併用した群では62%がレントゲン上の進行がなかった
(MTX単独では35.4%)というHOPEFULstudyの結果を受け
本日のdiscussionがなされました。

MTXは現在16㎎までの使用が認められておりますが、
このstudyの現状では8㎎までしか認められていない時代のものです。
MTX8㎎まででは、やはり十分に関節破壊を抑えられないことがわかります。
なおかつ、高疾患活動性の患者さんにおいては
生物学的製剤を当初からMTXと併用で使用したほうが
関節破壊が抑制できることが示されました。

CONCERTOstudyではヒュミラとMTX2.5㎎、5㎎、10㎎、20㎎の
それぞれの併用が比べられた欧米のstudyですが、
MTX5㎎と10㎎では差はみられるものの、10㎎と20㎎の間では差が見られず
実は10㎎程度でコントロールできるのではないかとの議論が生まれているようです。

これが体重の重い欧米人ですから、
日本人においては8㎎-12㎎当たりが必要十分なのかもしれません。
もちろん、MTX12㎎でコントロールできない患者さんがいるのも事実で
Treat to TargetとTight Controlという点からは
3か月以内に可能な限りMTXを16㎎まで使用し
6か月以内にMTXのみでコントロール可能かどうか判断する必要があります。

6か月以内にMTXで寛解、もしくは低疾患活動性が得られない場合には
関節破壊が進行し、その後に生物学的製剤を加えても破壊された関節は戻らないため
ヨーロッパリウマチ学会の新しいEULAR RECOMMENDATIONでも
6か月以内にコントロールできなければ生物学的製剤の導入を考慮することになっています。

また、MTXと生物学的製剤を使用しても関節が壊れる人がいるのも事実で
その場合にはMTXの量が足りないことや
足趾が評価されていないこと
超音波による関節の評価
より早期に強力な薬物療法を行うことで
もっと関節破壊を減らせるのではないかという話が出ました。

特に高疾患活動性の患者さんでは急速に関節破壊が進むRRP(Rapid Radiological Progression)
の患者さんが増えることから、
高疾患活動性でなおかつRF陽性、抗CCP抗体陽性、すでに関節破壊が進んでいる
などのリスクファクターがある場合には、最初から生物学的製剤を導入したほうがよい
ということも確認されました。
実際に竹内先生もそのように使用されているそうです。

また、CRPは関節破壊の指標としては相関が弱く、
MMP-3<100が関節破壊が進みにくい一つの指標であること そして、IL-6(現在は研究段階のみの検査ですが)が 関節破壊とよく相関することが示されました。 竹内先生のMAC BOOKにはリウマチにおけるすべての研究の evidenceが入っているようで 話題に上ったデータを示すスライドや研究結果が次々に提示されて またそのデータをすぐに拾い出せる脳みそをお持ちである竹内先生に 改めて感心してしまいました。 日本を代表する世界の竹内先生。 すごい人です。

メルマガ登録・解除
さいとう整形外科リウマチ科 院長通信




powered by 携帯メルマガ メルモ

2013.09.26 | コメント(0)

関節リウマチ超音波セミナー

9/18の夜は、当院にて関節リウマチの超音波セミナーを行いました。

第2日赤病院の総合診療科の先生たちが来院され、
僕から関節リウマチの超音波診断と真の寛解の判断についての講演と
実際の超音波診断・治療の事例につき提示させていただきました。

そのあとは超音波を触りながらのハンズオントレーニングを行いました。

関節リウマチ超音波のコツは
暖かくて固めのゼリーを使い、
皮膚から少し超音波を浮かせて
関節を圧迫しないように滑膜を描出することです。

若手の先生たちは非常に熱心に指、手、肘、膝などに
超音波を当ててくれました。
総合診療科の部長、野口先生もお見えになり、
超音波診断の実際を見ていただけたこともよかったと思います。

名古屋第二赤十字病院の総合診療科とは
これまでも何度も連携させていただいており、
リウマチが疑われる患者さんを当院にご紹介いただいています。
そして僕が超音波で関節に滑膜炎の所見があるかどうか判断し
本当にリウマチかどうかをお返事しています。

開業してから、超音波を使ってリウマチを診断、治療していますが、
これまで採血と手で関節を触り、レントゲンを見て判断していたリウマチ診断が
採血でも炎症反応が出ない段階から診断できるようになりました。
もちろん、レントゲンで見て骨に穴が開く前の段階です。

レントゲンはすでに虫歯のように穴が開いてしまった骨の状態はわかります。
超音波はこれから穴が開くかもしれない関節の炎症がわかります。

超音波によるリウマチ診断・治療が広がれば
骨が壊れてしまうリウマチ患者さんの数はもっともっと減ると思います。
今回のセミナーが、そのための小さな一歩となれば嬉しいです。

サポートしていただいたエーザイ、abbvey、日立の皆さん
そしてハンズオンを手伝っていただいた臨床検査技師の堀さん
どうもありがとうございました。

2013.09.20 | コメント(0)