院長ブログ

第25回Club Four Leaves @ さいとう整形外科リウマチ科

25回CFL007

今日は若いリウマチ患者さんの会 Club Four Leavesの勉強会が
当院で行われました。

開業以来、当院で勉強会のお手伝いをさせていただいており、
僕が講義を行うのはこれで3回目。

今回は、最近僕が行った学会発表から、
関節リウマチを発症した非常に早期であったり
罹患関節が指関節、足趾関節の数か所だけだったり
またはほとんど寛解しているけど、
というときには
CRPなどの採血データはあてにならないこと。
そして、データに出ない炎症が残っているかどうかは
超音波を当てないとわからない場合があること
についてお話しさせていただきました。
また、実際に関節超音波の実演もしてみました。

そして今回は
リウマチの自助具や装具を作っていらっしゃる
ブルースカイ工房さんが
わざわざ鎌倉より足を運んでくれました。

画像にあるような、さまざまな便利グッズを紹介していただき
僕も大変勉強になりました。

中でも、商品化されている「開けたカッター」は
袋のパッケージがなかなか開けられないとき
切り込みなどが入っていない袋を開けるときに
挟んでスライドすると何の力もいらず袋が開く
便利グッズ。
はさみで切るときは指を入れなくてはいけませんが
指が痛いときには
手全体ではさめば使えるので
らくらくです。

その後ディスカッションのコーナーでは、
日ごろ自分の主治医にはなかなか時間がなくて聴けなかったことや
心配ごとなど、いろんな質問をみんなで共有しつつお答えし
また、参加した方同士でも意見交換が行われました。

新しいペン型のエンブレルやアクテムラのお試し用キットを
実際に触っていただいたり、
最近のリウマチ治療事情についても共有できました。

勉強会の感想では
「超音波のことなど知らないことがたくさんあって
 今日勉強することができてよかったです。
 採血検査上の寛解と、超音波によって見られる真の寛解は
 違うことがわかり、真の寛解を目指したいと思います。」

 
「リウマチの痛みに対するモチベーションが少し変わりました。
 もう少し このくらいでいいか ではなくて
 変形など防ぐためにケアしていきたいと思いました。」

「自分の主治医の先生に対して”こうしてほしい”みたいな願いを持っていましたが、
 (私のデータが軽いのであまり話を聞いてもらえない)
 でも自分も、もっとうまく診察を受ける努力をする必要があったと反省しました。」

「寛解の基準についても疑問に思っていたことが解決したのですっきりしました。
 生物学的製剤もうまく使い、寛解目指すぞ!と、より前向きになれました」

などの感想もいただき、
関節リウマチにおける痛みと真の寛解、
それを診断する超音波検査の有用性などが伝わったのかな、と思います。

参加してくれた当院の看護師も、僕自身も、そしてCFLの参加者の方たちも
みんなが勉強になるとても有意義な会でした。

CFLの幹事さん、お疲れ様でした。
また、鎌倉からはるばる当院まで来てくださったブルースカイ工房さん、
ありがとうございました。

皆さんとまたお会いできることを楽しみにしております。

2013.08.25 | コメント(0)

第25回日本整形外科超音波学会

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昨日はwestin名古屋キャッスルで開催された
第25回日本整形外科超音波学会で
リウマチの超音波診断の重要性と必要性につき
口演発表を行いました。

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当院で開業からの2年間に来院された未治療のリウマチ患者さんのうち
30%の人ではCRPが陰性でした。

炎症を表すCRPが陰性でも、リウマチは否定できないってことですね。
関節の触診でも、いかに経験を積んだリウマチ専門医でも
腫れているけれども、炎症のない滑膜肥厚と
指で触ってもわからない程度のgrade1の腫脹は
超音波でないと見分けがつきません。

早期のリウマチの診断や、真の寛解の判断には
触診も採血データもそれほどあてにならないのです。

自験例を含めて6分間の報告をさせていただいた後
兵庫県の先生がお名刺を下さり、
ちょうど同じような患者さんで悩んでいた旨相談をいただきました。

また、以前より知り合いの先生からも、
やっぱり採血データはあてにならないですよね、と
同じ意見をいただきました。

超音波診断をしながら感じたことを発表したことで
少しでも他の先生たちが抱える日常診療の疑問にアプローチできていたら
発表した甲斐があったってものです。

また、昔勤務していた刈谷総合病院の
放射線技師の友人たちにも会えてとても嬉しかったです。
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勉強の内容としては、
名古屋大学の舟橋先生からは
乾癬性関節炎の超音波所見4例につきご発表があり、
乾癬に典型的な皮膚所見やDIP関節の所見が見られない場合で
リウマチ因子や抗CCP抗体が陰性のseronegativeであった場合には
リウマチと乾癬の区別がつきづらいこと。
常に乾癬の可能性も頭の片隅に置いておくことの重要性につき
お話しされていました。

特別講演では
中京大学スポーツ科学部の清水卓也先生から
四肢の障害で訪れる患者さんの局所のみに原因を求めず
運動連鎖を考えた体幹へのリハビリテーションを行い
加齢による変形を予防することの重要性についてご講演がありました。
日本サッカー協会のホームページから
体幹のトレーニングとして7番、8番のエクササイズをお勧めされていました。

舟橋整形外科スポーツ医学センターの菅谷啓之先生からは
様々な肘、肩のスポーツ障害における超音波所見につきご講演がありました。

午後のセッションでは
捻挫による足関節の靭帯の複合損傷についての
超音波診断の結果についてのご発表や
下腿の疲労骨折の超音波診断についても
とても興味深く拝聴しました。

レントゲンでは写らない腱や筋肉、靭帯の評価ができ、
何度行っても痛みもなく、
その場で患者さんと画像所見を共有しながら説明できる超音波。

超音波機械の精度が上がり、
整形外科領域への応用がどんどん広がっています。

2013.07.07 | コメント(0)

7/6土曜日は臨時休診です。(整形外科超音波学会のため)

7/6土曜日は
名古屋で開催される第一回整形外科超音波学会にて
演題発表をするため
クリニックの診療はお休みです。

大変ご迷惑をおかけいたします。

今回の発表演題は
「関節リウマチ超音波 〜CRPに頼っていては早期リウマチを見逃します」
です。

寛解が当然の目標となった今でも、
当院へ受診される患者さんの中には
他院に最初にかかったときに
「リウマチ因子が陽性だから、リウマチですね。」
「CRPが上がっていないから様子をみましょう」
「対称性に腫れていないから、リウマチではありません」
などと、未だに言われたという方がいます。

現在当院へ受診しているリウマチ患者さんは146名ですが、
そのうち約30%は初診時にCRPが陰性でした。

また、寛解の判断も、現在は
腫脹関節数、圧痛関節数、患者さんのリウマチの調子の全般評価、CRPまたは血沈ESR
などを総合計算してなされますが、
総合的に計算された寛解基準を満たしていても
足の指、手の指などの小関節の炎症が残っている場合が有り、
超音波検査で痛い関節が赤く光っていれば、
その関節ではまだ関節が壊れていく可能性があります。

今回の学会発表では、そんなお話を6分間の口頭発表にて行ってきます。

リウマチが専門ではない先生たちも来られる学会なので、
これでリウマチの超音波検査が普及していく足がかりになればいいなあ、と思います。

2013.07.05 | コメント(0)