アフリカの今を知る

土曜日は院内講演会。
名古屋大学大学院国際開発研究科 准教授 山田肖子先生による
「アフリカの今について」のご講演をいただきました。


会場となった当院の待合室は満員御礼。

広大なアフリカ大陸には53もの国がありますが、
一人当たりの国民総所得は世界平均の1/8ととても低く
輸出に占める製造業の割合は33%で世界の半分。
ODAからの公的援助を受けなくては成り立たないそうです。
また、総人口の占める15歳以下の割合は43%ととても若い国ですが、
出生時平均余命は51歳と世界平均より16歳も早く、
初等教育修了率は64%と世界平均より20%も低いとのこと。


平均余命の低い理由の一つには、
母子感染を大きな原因とするAIDSの蔓延があるそうです。


山田先生たちはアフリカに学校を設立し、
就学率を改善しようと活動し就学率は大きく改善しました。


しかし教育を与えるには学校の先生自身がコンテンツを持つ必要があり、
学校というハードを揃えても
就学率の改善が産業の発展や経済状況の改善につながっていないジレンマが出てきました。

学校に行かず、商品を販売しているほうが食いぶちに直結し、
よっぽど生活の役に立っているという現実もあるのです。


今後は教育内容の発展とともに、
教育を受けた人が就職する受け皿の発展も必要とのことです。

募金などで、アフリカに学校を!と書かれていると
ついついその気になってしまうのですが、
その裏にある奥深い社会のつながりについて学ぶことができました。

山田先生の講義はとてもわかりやすい言葉でにこやかに進められました。
お客さんとの距離感も近しくて、笑顔もとてもチャーミング(^v^)
あっという間の60分間で
参加された方たちも、いっぱいうなずきながらお話しを聴かれて
地球の裏側の今に興味津々でした。


こんな素敵な授業、学生の時に聴きたかったなあ(*^_^*)


山田先生、とても有意義な時間をありがとうございました。

山田肖子ゼミHP
http://www.gsid.nagoya-u.ac.jp/syamada/index.html

山田先生著作
「アフリカの今を知ろう」

「ガーナを知るための47章」

国際協力と学校 アフリカにおけるまなびの現場

2012.10.15 | コメント(2)

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