第4回 日本仙腸関節研究会
連休前の土曜日
午前中いつもより患者さんが多かったにも関わらず
みんなでがんばって早く終わることができました。
そのまま僕は東京に向かい、
日本仙腸関節研究会に出席してきました。
仙台社会保険病院 腰痛・仙腸関節センター長の
村上栄一先生を代表とする、
これまで原因の特定できなかった腰痛を
仙腸関節を中心として考える研究会です。
今回で第4回だそうですが、100名を超える医師、理学療法士の方が参加していました。
それでもまだまだ全国でこのくらいの人数なんですね。
太ももやスネなどの痛みやしびれで整形外科に受診しても
まだまだ椎間板ヘルニアが原因ですね、とか坐骨神経痛です、と言われて
湿布とビタミン剤、痛みどめなどを処方されて終わるか、
症状がひどいと脊椎の手術まで勧められてしまうこともまだまだあります。
今回の研究会に出席した先生たちは
少なくとも神経支配には合わない腰痛、下肢痛があり、
その原因として仙腸関節をはじめとした
レントゲンやMRIなどではわからないものがあると気づいている方たちです。
つまり、画像上認識できる腫瘍、感染、炎症、変形、神経の圧迫をはじめとした
腰痛の中の15%といわれる特異的腰痛と
それ以外の85%といわれる非特異的腰痛の原因を単に心理的腰痛とかたずけずに
器質的原因を考えようとしているのです。
仙腸関節研究会といっても、
10題あった一般演題は内容も様々で仙腸関節に限定されず
靭帯や筋肉を含めた発表があり
それぞれの先生が試行錯誤する、まだまだ混沌とした感じを受けました。
仙腸関節は背骨を支える仙骨を横から挟み込む腸骨との間にできる関節で
強靭な靭帯の複合体で支えられています。
また、背骨も仙腸関節も前後から筋肉で挟み込まれており、
仙腸関節がゆがむということは、靭帯や筋肉にも無理がかかっているということです。
膝関節、股関節、肩関節をはじめとしてあらゆる関節は靭帯と筋肉でつながっています。
その連結を理解し、どこに一番無理がかかっているのか理解しつつ
リハビリや局所注射などでその無理を解消することが痛みを改善することにつながります。
そして、痛みを再発しないためにも、
自らが普段行っている姿勢や繰り返し動作の中に原因を探り、改善することが大切です。
2013.11.04 | コメント(7)
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