今日購入した雑誌
MODERN LIVINGの中に
「気分と建築」という記事がありました。

「風をおこす」というタイトルで、
建築家の中村拓志(ひろし)さんの書いた文章の入口が素敵です。

「窓を開ければ、さまざまなものが動き出す。
 表面に出ている皮膚やうぶ毛に意識を集中し、
 風を感じてみよう。

 カーテンや観葉植物の葉が
 わずかに揺れたのは目の錯覚だろうか。

 床のチリがほんのすこし舞い上がり、
 髪や体毛がかすかに震えてはいないか。
 
 皮膚表面の体温がほんの少しゆらいだ気がしないか。

 風は分け隔てなく、場所と場所をつないでいく。

 暖気と冷気をつなぎ、気圧の差をうめる。

 よい匂いだろうが嫌なにおいだろうが、
 すべてをまぜこぜにする。

 部屋の隅々が世界のあらゆるところとつながっていくのだ。

 当たり前だが風に実体はない。

 大気が均質性を好むせいで、 空気が移動するわけだが、
 その結果を風と呼んでいるだけなのだ。

 にもかかわらず、風を確かな存在として感じ、
 そこに意思を感じるのはなぜだろうか。」

・・・

ちょうど風が気持ちのいい季節になりました。

これまで暖房を入れていた院内も、
少し風を入れ始めています。

 
 

2013.03.20 | コメント(0)

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