院長ブログ

ドクター究のトリガーポイント DVD発売!

開業から7年半頑張ってきた
トリガーポイント治療を
患者さんの動作の見方から触診の方法、
エコーを見て注射するところまで
これから筋肉の治療を始める先生のための
トリガーポイント入門のコンテンツが
ケアネットDVDとして発売されました。

これまでケアネッTVにて
ネット配信されていたものですが、
やはりパッケージ化されると嬉しいですね。

ケアネッTVは年会費にて様々な科の先生方の
わかりやすいご講義が視聴できるという
インターネット教育番組です。

前回はご縁があって
総合診療科の前野先生の専門医にQ!シリーズで
整形外科編を担当させていただきましたが、
今回は全身の主要なトリガーポイントと
それが引き起こす関連痛
膝、肩、腰の痛みのトリガーポイント
内科的疾患と間違えやすい、
頭痛、胸痛、腹痛を起こすトリガーポイントについて
解説しています。

ネット公開してから、
早速現場でトリガーポイント治療を行ってみた
先生方からの効果を実感したというお声も
編集部に届いてきており、
自分の行ってきた治療を
入門編といえど発信してよかったと
嬉しく思っております。

全国のなかなか治らない痛みで
悩まれている患者さんたちが
このDVDを見た先生方に
少しでも救われることを願ってやみません。

前野先生との整形外科診療入門はこちら

整形外科を専門としない先生が
今晩の当直を乗り切り、
明日の整形外科外来につなぐために作った一冊です。

2018.11.19 | コメント(0)

リウマチと痛みを考える会

今日はヤンセンファーマ後援で
リウマチと痛みを考える会
という会を催しました。

最初に私から、超音波を用いたリウマチ性疾患の鑑別の仕方と超音波で所見が陰性であった時の痛みの鑑別の仕方について30分お話させていただきました。

その後、小寺先生から乾癬と乾癬性関節炎についてのエビデンスと日常診療について。

牛田先生からは、痛みのシステムについての最新情報をお伝えいただきました。

痛みという、身近でありつつもとても奥の深い現象について考える、とーっても有意義な時間になりました。

富貴ノ台整形外科の河崎先生とも久し振りにお話できて楽しかったです。

以下、今日のご講演内容から要点です。

JCHO中京病院 小寺先生
PsAの診断と最近の話題

4週間で表皮の基底層がターンオーバー
乾癬は4日 血管の造成 アウスピッツ現象

強直性脊椎炎でも皮疹が出ることがあり、鑑別注意
頭と爪に乾癬皮疹があれば、関節症を起こしやすい。

IL23→IL17→ケラチノサイト増殖
トレムフィアはIL23p19をブロック

日本での関節症性乾癬の有病率は地域差もあり6〜30%

皮膚科医とリウマチ医の診断で、関節症性乾癬の有病診断率はリウマチ医で高かった。

乾癬の面積が増えると関節症の発症も多くなる。

RAと同等の身体障害が起こりうる疾患

6ヶ月以内に専門医の受診を

IL17Aは腸管免疫に対してnegative regulator
トレムフィアIL23阻害では腸管免疫を下げない。

ACR2017
TNFfirst
GRAPPA recommendationに従って治療を考慮

指炎を認める関節の方が破壊が多い。

DAPSA ARD2010 皮疹の重症度が入っていない。
MDA minimal disease activityを12ヶ月達成していると優位に関節破壊は少なかった。

PsAはheterogenous
薬剤によって皮膚と関節の効果が異なることがある。

愛知医科大学学際的痛みセンター
牛田先生

痛みの定義 IASP
具体的な組織損傷や、そのようなダメージがあると受け止められた不快な感覚 情動体験
筋骨格系慢性疼痛の発生頻度
オーストラリア 二人暮らしで慢性疼痛多い。
尾張旭市 一人暮らしで慢性疼痛多い。
慢性疼痛を精神科の医師が見ると身体表現性疼痛の診断がつきやすい。60%以上。
心の病気で医療機関を受診した小学生 10%

子宮頸がん予防摂取を打った女児 9000人 打っていない人20000人
年齢補正をすると症状発生に有意差なし。

恨みや怒りは痛みが慢性化しやすい。

痛いことをされたら痛いのか?
ストレス鎮痛 戦闘中や運動競技中に受傷しても痛みを感じない
内因性オピオイドが関連

手を叩かれると自由神経終末で侵害受容をし、脊髄で交差して上行し体性感覚野で痛いと感じる。

叩かれる相手によって痛さが変わる。
痛みは感覚で苦しむのではなく、情動で苦しむ。

TRPV1チャンネル 唐辛子でも42度の温度でも痛みを感じる。
TRPV8 メンソール、または25度よりも低い温度を痛みを感じる
piezo2 触られたことを電気信号に変える。

痛みのパラドックス
thermal grill illusion

怪我をすると皮膚の障害により放出されたK 、ATPなどが神経を刺激
神経ペプチドの放出により神経原性炎症がおこる。
感覚神経は内分泌器官でもある!
シャルコージョイントでは腫れにくい。

nociplastic pain
脊髄や末梢神経の感作が運動器痛が長引く大きな問題。
サルコペニアはtype2の速筋が減る。
ギブス固定など不動ではtype1遅筋が減り、持久力が減る。
脳.脊髄の神経系の変化も起こる。

神経障害性疼痛におけるアロデニアのメカニズム
神経末端にATP受容体が出てくる。

腕神経叢引き抜き損傷の患者さんにはDREZ手術が効果的。

アロデニアの患者さんでは、視床に反応が出ない。
触られなくても、見るだけで不快体験が起こる。
腰痛経験者では、重いものを持ち上げている写真を見るだけで痛みを感じる。
実質的なものがあってもなくても、脳が不快な感覚・情動を感じていればそれが痛み。

PTSDでは海馬(記憶の中枢)を中心とした脳萎縮が引き起こされる。

アイドリング状態の脳活動 default mode network
慢性腰痛では脳の灰白質が縮小する

痛みと訴えたり、痛い顔をする、じっとする、などの痛み行動に対して報酬が払われると疾病利得を覚えてしまう。環境から抜け出せなくなる。
医師は疾病利得を知って、ニュートラルに振舞わなければならない。
疾病利得を学んだ犬は痛み行動をすることを覚える。
お金に関してもおこる。

ソーシャルリファレンス

2018.11.10 | コメント(0)

高齢化社会におけるフレイルとリウマチ診療

Biologics Expert Seminar in RA

今日は田辺三菱製薬主催のお勉強会に参加しました。

講演1はフレイルを考慮した高齢者医療

フレイルは要介護と健常の中間で、要介護や脂肪に陥りやすい状態
狭義のフレイル 身体的なフレイル 
広義のフレイル CGA(高齢者総合機能評価)に基づいたフレイル

フレイルサイクル
身体的フレイル サルコペニア、低栄養、鬱、廃用
精神的フレイル 認知機能障害、鬱
社会的フレイル 孤立 閉じこもり
→転倒、骨折、せん妄、要介護

サルコペニア
筋肉量の低下、筋力の進行性の消失
身体機能低下、QOL低下、脂肪など健康被害のリスクを伴う状態。
フレイル外来 体組成、筋力、歩行速度の評価

握力、歩行速度測定 低下あり→筋肉量測定 低下あり→筋肉の機能低下 Dynapenia
糖尿病はサルコペニアをきたしやすい。
Timed up and go test・・・ DMでは長くかかる。
DM+握力低下→脂肪、心血管疾患の死亡リスクが高まる。

DMにおけるサルコペニア発症と関連する因子
インスリン抵抗性、インスリン分泌低下
高血糖、神経障害、腎症、DM足潰瘍
低栄養 蛋白質摂取低下、ビタミンD不足
身体活動量低下
炎症 CRP、GDF15高値
ミトコンドリア機能異常、酸化ストレスなど

サルコペニア+炎症
Rheumatoid Cachexia
生活習慣 身体活動量低下、栄養、血統や脂質のコントロール不良、腹部肥満、合併症
高血糖HbA1C8.0以上→フレイルを起こしやすい。
低血糖もフレイルをきたしうる。
DMにフレイルが合併すると死亡率が上がる。

HbA1Cが低くてもフレイルは起こしやすい。6.9%ではフレイルのリスク1.4倍。

フレイルを考慮した食事療法
筋肉の機能と量を維持するために、1.0-1.2g/kg または70g/日以上の蛋白質を摂取する。
ビタミンD,A,B、ミネラルの摂取
ロイシンが筋肉の蛋白質合成を促す。(卵、魚介、大豆などに多い)

75歳以上の後期高齢者は蛋白質摂取が少ない群(<60g/日)で脂肪のリスクが高い。J-EDIT

フレイルを考慮した運動療法
レジスタンス運動 少なくとも週2回以上
多要素運動

リスク・ベネフィットを考慮した高齢関節リウマチ治療
高齢発症RA 全身症状が強い、男性が多い、肩や膝など大関節に多い
年を取ると自己免疫が増えてくる。
SLE、SSc、PM/DM、schogrenでも関節症状は55%程度で発現 RAとの鑑別要
血管炎も高齢で多い。
当初PMRと診断されていても、治療経過中に最終診断がRAと変わる患者も多い。

高齢と言えど、寛解を目指してしっかりと治療を。
リスクが高いから、と治療をしなければ介護が必要になってしまう。

2018.10.13 | コメント(0)