院長ブログ

「愛にあふれた人」の共通点

久保田利伸の「The BADDEST」を聴きながら
マーシーシャイモフさんの書いている
もっと「脳にいいこと」だけをやりなさい!
を読み始めました。

久保田利伸、
まだはやり始めのカラオケボックスで
友達とよく歌ってたのを思い出します。

さて、脳にいいこと。

「愛」には4段階あり、
・愛のない状態
・「自分がすべて」の間違った愛
・「条件」に左右されるふつうの愛
・条件も理由もなく、内面からあふれる「大きな愛」
があるそうです。

ハーバード大学医学部内科医のセルハブ博士によると
愛はエンドルフィン、オキシトシン、ドーパミン、バソプレシン、一酸化窒素などの
放出を促し、恐怖反応を止め、ポジティブな生理機能を作る
とのこと。

博士によると、
「愛にあふれた人」には、共通の性質があるそうです。
・この一瞬一瞬を大切に生きている
・心から人に話しかけ、人の話を聞く
・自分に対しても他人に対しても、思いやりを持ち、批判をしない
・充実感と満足感があり、ありのままの人生を愛することができる
・感情の流れのままに生き、体に流れるエネルギーが旺盛
・愛を与えるときも受けとるときも、同じようにいい気分
・すべての人間や自然に対し、一体感と連帯感を覚えている

僕のところへ長年にわたる慢性の痛みを抱えてやってくる方の中には
身体と心が、両方とも負の共鳴を生んで
悪い循環に入ってしまっている方が少なくありません。

痛みに対しては様々な内服薬やトリガーポイント注射、リハビリテーションを
駆使しながら、心が上向くきっかけを作ります。
医師、理学療法士、看護師、事務員、
すべてのスタッフが患者さんを励まし、勇気づけます。

そして痛みの減少とともに心が上向きに傾き始めると
どんどん自ら動き出す良い循環に入り、動ける喜びを感じ、
自浄作用のようにして改善していきます。

いつも「愛にあふれた」状態でいたいですね。

2012.06.13 | コメント(2)

自分で治す!腰痛

先日、NHKの「ここが聞きたい名医にQ」という番組で
「自分で治す!腰痛」という特集が組まれていました。

そこで、札幌医科大学整形外科の山下先生は
痛みの悪循環につきお話しされていました。
痛いから動かない、動かないから筋力も低下し、関節もこわばる
そしてまた痛くなっていく。
VTRでは、セルフストレッチや運動の継続によって
長年の腰痛を克服した患者さんが紹介されていました。

これは僕が開業してから筋肉へのトリガーポイント治療を始め
またリハビリとタイアップした腰痛治療が可能となり痛感したことです。

痛みの悪循環に入っている患者さんにもたくさん出会い、
僕たちが治療の上で良い循環へと移るきっかけを作ることが大切だと
強く思うようになりました。

腰痛の15%は圧迫骨折や腰椎椎間板ヘルニア、化膿性脊椎炎など
特定の疾患として画像上診断できるもの。
85%は画像上異常がない、原因が特定できないものとされていると
山下先生は紹介しました。

その85%の腰痛の大半は
筋肉の急性・慢性的な拘縮が関与していると思います。

画像上診断できる15%の、治療に急を要する腰痛ではないと判断できれば
腰椎が変形していても、椎間板がすり減っていても
現在起こっている腰痛自体には大した問題ではないのです。

だって、その変形やすり減りは、今起こったものではないのですから。

筋肉を鍛えればよいのでしょうか。
それだけではなく、拘縮に陥った筋線維を解きほぐす必要があります。

だって、アスリートでも腰痛にはなるのですから。

運動した人はしなかった人に比べて腰痛からの回復が早い。
痛くても動ける範囲で動いた方がよい。
悪循環を予防することが大切。
と福島県立医科大学教授 矢吹省司先生はおっしゃいます。

可能な範囲で体を動かした方が早く改善する
3ヶ月以上の腰痛は慢性腰痛といわれ、どんどん動いた方がよい。
安静にしていても痛みがあるときは、危険な腰痛を除外するため受診した方がよい。
と、同番組でお話しされていました。

これも、動くことを前向きにとらえ、腰痛を治療していくための
とても大切なポイントだと思います。

当院にいらっしゃる腰痛の方の中には、
20年来の腰痛や肩こりでお悩みの方もいらっしゃいます。

早期に腰痛・肩こりに対処できれば比較的早く症状の改善もできるのですが、
痛みを我慢していると、筋肉の拘縮は、他の筋肉の拘縮を引き起こし
痛みの範囲や痛みの強さも拡大していきます。
また、慢性的な痛みは、脳への感受性の変化も引き起こすというのが
最近の慢性疼痛の知見です。

愛知医科大学学際的痛みセンター西原 精神科Drは同番組で
動くことへの不安や抑鬱状態、痛みにこだわりすぎることがが
痛みをかえって増強してしまい、
そのうち病院から病院へと巡ることが人生の目的になってしまうケースがあると
お話しされます。

また、痛みを訴えることによって周囲の人が優しくなったり
自分になんらかの利益をもたらすケース(疾病利得)についてもお話しされました。

痛いけれども動く、動くからこそ楽しめる。
これまで痛みにばかり集中していた気持ちがまぎれていく。
そのうち痛みも和らいでいく。
といった、痛みの良い循環を自分でも作ることが大切です。

そのきっかけ作りのため、
当院ではトリガーポイント注射、内服治療、リハビリテーションを
複合した肩こり、腰痛治療を行っています。

良い循環に入り、人生を楽しめるようになってくると
患者さんの顔がはっきりと変わってきます。

それが、僕たちの喜びでもあります。

2012.02.13 | コメント(4)

牛田先生の痛みの話

今日は名古屋国際会議場にて
BONE MASTERS COURSEという勉強会に参加しました。

愛知医科大学 学際的痛みセンター教授の
牛田 享宏先生による
「疼痛の管理全般 及び それぞれ異なる疼痛に対する治療方法」
というお話でした。

体に受けたダメージは、
皮膚や筋膜、神経、骨などの侵害受容器から
電気刺激が神経線維を通って脳に伝わり
痛い!と感じます。

これが急性期の痛みです。

痛みは脳が感じているのです。

痛みは脳の体性感覚野で「痛い」と感じるだけでなく
同時に情動を司る大脳辺縁系にも影響し
痛いから苦しい、といった感情も生みます。

慢性的な痛みは
長時間に及ぶ持続する痛みが、
痛みの初発の場所が治癒した後にも
一種の記憶として神経回路に残ってしまい
さらなる複雑な痛みを発し続けます。

慢性痛には心理的・社会的な要因も関与し
家庭・職場の環境、経済状態、抑うつ気質のほか
交通事故で追突されたり、過去の医療への恨みなど
被害者意識が強く残る場合にも慢性痛に移行することがあります。

痛みを起こすことで周囲の方が優しい対応になることなど
注目を集めたり、知らず知らずの間に疾病利得が生じている場合もあります。

昼間に動いている間は痛みを感じないが、
夜寝るときに静かにしていると痛みが増強してくる、という背景には
気持ちが痛みに集中してしまい、痛みが増強することもあります。

痛いから動けない、動けないから気持ちがふさぐ。
鬱になると、より一層痛みが増強して悪循環に陥っていきます。
また、気持ちだけでなく、動かないことにより
関節は拘縮し、筋肉は硬くなり、筋力は落ちていきます。
そしてまた別の痛みを発生させてしまうのです。

医師は痛みを緩和する。
理学療法士は固くなった筋や関節を和らげ、動き方を指導する。
そして本人は痛みに囚われすぎないように前向きに楽しいことを考え
体を積極的に動かしていく。

それが、慢性痛を攻略する早道だと言えるでしょう。

2012.01.16 | コメント(2)