中部リウマチ学会が終わりました。
2日目の昨日は、名古屋大学石黒先生の
学会会長講演で始まりました。
リウマチの世界には病態解明が進むにつれ
今後も様々な新薬が創出されるが、
病因論的には進歩がみられない。
いまだにリウマチは原因のわからない病気であり、
僕たちが世界に通用する研究をすることが必要である旨
お話しされました。
僕は生物学的製剤アクテムラを
半年間使用しても十分にリウマチの活動性を
コントロールできなかった場合にも
その後一年では、60%が中等度疾患活動性に至っていた。
という名古屋大学リウマチデータベースからの
統計データを発表させていただきました。
現在でも最終兵器として重要な位置を占めるアクテムラ。
思うような効果が半年間得られていないときに
その先どうなるのかと言った示唆が得られたと思います。
岐阜大学の佐藤先生からは
アクテムラ56名中、効果不十分で薬剤変更したのは
4人であり、オレンシアに変更した2名中2名
ヒュミラに変更した2名中1名で継続投与されている旨
発表されていました。
竹内勤先生からは
現在研究段階にある抗リウマチ薬の概説があり、
今後期待の大きい経口抗リウマチ薬JAKinhibitorですが、
JAK3阻害薬として開発されてきたものが、実はJAK1,2も抑える
PAN JAK inhibitorであったこと。
その中でも、JAK1だけ抑制すれば、実は抗リウマチ効果は得られるのではないか
とのご発表でした。
それ以外にも、今後リウマチの世界にはさまざまな新薬が出てきそうです。
金曜日の午後から診療をお休みにして出席した中部リウマチ学会。
大変勉強になり、また自分の発表もできて、充実した2日間になりました。
その後、浜松医科大学の後輩と一緒に食事へ。
発表の重荷からも解放され、楽しいひと時を過ごしました^^