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オレンシア エキスパート ミーティング

オレンシア エキスパート ミーティング

昨日はオレンシア エキスパート ミーティングに
参加してきました。

名古屋大学の小嶋先生、高橋先生
名古屋医療センターの金子先生
豊橋市民の平野先生
岐阜大学の佐藤先生
など、いつも顔を合わせる先生をはじめ
東海圏のリウマチエキスパートの先生が集まり
忌憚のない意見を交わしました。

まずは京都府立医科大学の川人先生から
生物学的製剤オレンシアの現在のエビデンスにつき
ご発表がありました。

先の中部リウマチ学会で
平野先生や産業医科大学の田中良哉先生も
各種TNFα阻害薬、アクテムラ、オレンシアで
その成績に大きな優劣は無く
オレンシアもファーストバイオとして使用した場合には
その効果発現の早さや強さは変わらない
と言われていました。

オレンシアもAMPLE試験において、
MTXを十分に使用した上でのヒュミラと
MTXを十分に使用したオレンシアを比較すると
効果発現の早さ、強さは全く変わらないという
DATAがでました。

また、オレンシアはMTXを併用してもしなくても
ほぼ成績は変わらない

各種TNFα阻害薬に比べ
副作用は少ない

などの優れたエビデンスが示されました。

その上で、今回参加のエキスパートの先生方の
ディスカッションでは
優れたエビデンスはあるものの、
実臨床での実感としてTNF阻害薬に比べ
臨床症状の改善とデータの改善が解離する場合があったり
骨破壊抑制効果がTNFと比較すると
少し弱いかもしれないといった意見もありました。

僕たちは先発のTNFα阻害薬の早い効果発現や
リウマチを抑える力の強さを学んだ上で、
後発薬として世に出たオレンシアを
TNF阻害薬がうまく効かなかったときの
レスキューに使っていたり、
MTXが使えない患者さんに対して使用してきた
という傾向もあります。

すなわち、
エキスパートの先生ほど成功体験を元にして
効果の得られると考えられる薬剤選択をした結果、
どうしても薬剤選択にバイアスがかかってしまう
と言った話し合いがなされました。

ともあれ、
大規模なエビデンスも含め、
副作用の少なさ、
MTXが使えない患者さんでも十分な効果が望める
などの特徴をもったオレンシアは
僕たちが手にしたリウマチと戦うための
大きな武器であることに違いはありません。

エキスパートの先生達と意見を交えて
自分の持っている印象や
薬剤選択がみんな共通していることを
確認できたミーティングになりました。

この記事の執筆者プロフィール

さいとう整形外科リウマチ科

院長 斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

院長紹介

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科平和が丘に開院

主な著書

あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床など6著書(共著含む)

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員