病院や医院で治療を受ける際には
患者さんには「消費税」という税金はかかりません。
でも、病院や薬局がお薬を卸業者から納入する時には
消費税がかかります。
ガーゼや注射器などの医療材料もそうです。
つまり、最終消費者が負担するのが原則の消費税は
本来の最終消費者である患者さんではなく
保険診療を行っている病院、医院、薬局が
負担しており、
医療提供者にとって「損税」と呼ばれています。
今回の診療報酬改定では、
8%〜10%に上がる消費税増税にあたり
初診料、再診料の引き上げで医療側の消費税負担を軽減することになったようですが
それこそ、お薬をもらわずリハビリにだけ通っている人も、
高いお薬をもらって行く人も
全て一律に医療費が高くなることになります。
これは非常に不公平だと思います。
また、再診料が30円増えたところで、
仕入れるお薬に対して病院が卸業者に支払う消費税は到底吸収されません。
消費税増税による損税の悪化です。
そもそも、建前として保険診療に消費税をかけない
というところに無理があるわけで
たくさんお薬をもらい、たくさん処置を受けた患者さんが
その分消費税も負担する。
もしくは、
医療機関が支払った消費税は
税額から控除される
などの制度が必要です。
******************
病院などの初診料120円引き上げ、2,820円に 厚労省
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00262498.html
4月からの消費税率引き上げにともない、厚生労働省は、病院などで治療を受ける際にかかる初診料を120円引き上げて、2,820円とすることを決定した。
厚労省は、5日の会議で、消費税率引き上げにともない、医療機関の仕入れコストが増える分の補てん策として、4月から初診料を120円引き上げて、2,820円とし、2度目以降の受診の際にかかる再診料に関しては、30円引き上げて、720円とすることを決めた。
厚労省は、患者や健康保険組合などの支払い側に配慮して、初診料の引き上げ額を80円にとどめる案も検討していたが、結果的に、支払い側の反発を押し切る形となった。
治療の基本料金が値上げとなることで、影響は、幅広い層に及ぶことになる。