健康診断でリウマチ因子(RF)陽性だったので精密検査を、
と患者さんがいらっしゃることがあります。
では、現在関節の痛みも腫れもないけれど
リウマチ因子が陽性の方では、
どのくらいの関節リウマチ発症リスクがあるのでしょうか。
2012年の論文では
関節リウマチ既往のない9712人を対象に、
リウトマイド因子(RF)と長期のRAリスクの関連を
前向きコホート研究で検討されました。
IgM型RFのレベルが25IU/ml未満群に対する、
多変量調整後のRA発症ハザード比は、
25-50IU/ml群で3.6、50.1-100IU/ml群で6.0、
100IU/ml超群で26だったとのこと。
文献:Nielsen SF et al.
Elevated rheumatoid factor and long term risk of rheumatoid arthritis: a prospective cohort study.BMJ 2012;345:e5244.
つまり、リウマチ因子が100以上の値で陽性の人は、
陰性の人に比べて26倍関節リウマチを発症しやすいということ。
健診でリウマチ因子を見ていることにはこんな意味があるんです。
ただし、リウマチ因子が陽性だからと言って、
すぐに関節リウマチの病気ですよ、
ということではありません。
関節の痛みや腫れが生じたら、
採血、レントゲン、超音波検査、時にはMRIなどの検査を用いて
しっかり診断し、関節リウマチの発症ということであれば、
その時の活動性の高さに応じた治療を開始します。
リウマチは遺伝もしますが、
発症要因はタバコ、歯周病の他
さまざまな環境要因が考えられています。
リウマチ因子が陽性だからといって、
患者さん自身に痛みがなく、関節の診察所見でも異常がなければ
すぐに治療の必要はありません。
まずは、リウマチ専門医に相談ですね。
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さいとう整形外科リウマチ科 院長通信
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