木曜日は八事整形会、NPO法人名古屋整形外科医療連携支援センターと
小野薬品共催の
第1回骨コツsupporter’s meetingにおいて
発表を行いました。
骨粗鬆症治療薬の中でも
破骨細胞の活動を抑えるビスフォスフォネート治療薬についての
200名を超える患者さんから回収した多施設アンケート調査の結果報告です。
ビスフォスフォネート治療薬は
骨密度を上昇させるのに有効な治療薬ですが、
体に吸収されにくいため
起床時に内服し、30分は横にならない、飲食しない、
ということが求められます。
1日1回内服、週1回内服、4週に1回内服
などの各種製剤がありますが、
患者さんアンケートにより、
どの内服が最もニーズにマッチするのか、という検討です。
結果からは、
1日1回よりも週1回、さらには4週に1回製剤を内服している患者さんで
現在の内服回数に満足していることがわかりました。
4週に1回製剤では80%以上の人が満足していました。
また、4週に1回内服している患者さんが最も飲み忘れなく内服できていました。(88%)
1日1回、または週に1回内服している方の1/4が、4週に1回製剤への変更を希望していました。
ロコモティブシンドロームを見つけ出す7つのロコチェック
1.片足立ちで靴下が履けない
2.家の中でつまづいたり、滑ったりする
3.階段を上るのに手すりが必要である
4.横断歩道を青信号で渡りきれない
5.15分くらい続けて歩けない
6.2㎏程度の買い物をして、持ち帰るのが困難(1L牛乳パック2本分)
7.家のやや重い仕事が困難である。(掃除機、布団の上げ下ろし)
このうち一つでも当てはまれば、ロコモティブシンドロームの可能性がありますが、
ビスフォスフォネート薬を内服している人の72.5%が一つ以上当てはまり
1項目も当てはまらないという人の数は、最近1年間の転倒回数と反比例していました。
つまり、転倒回数が増えるほど、ロコモ項目0の人が少なくなるということです。
ロコモ項目0を目指して、日ごろから運動を心掛けたいものです。
まずは、自分の骨密度を知ること。
中でも寝たきりに直接かかわる腰椎と大腿骨の骨密度を測定することが大切です。
特に、これまで大腿骨、手関節、脊椎の圧迫骨折などを起こした方では
骨粗鬆症の可能性が高く、繰り返し骨折する可能性があります。
積極的に骨粗鬆症治療薬を内服し、骨折の連鎖を予防することが大切ですね。