今日は若いリウマチ患者さんの会 Club Four Leavesの勉強会が
当院で行われました。
開業以来、当院で勉強会のお手伝いをさせていただいており、
僕が講義を行うのはこれで3回目。
今回は、最近僕が行った学会発表から、
関節リウマチを発症した非常に早期であったり
罹患関節が指関節、足趾関節の数か所だけだったり
またはほとんど寛解しているけど、
というときには
CRPなどの採血データはあてにならないこと。
そして、データに出ない炎症が残っているかどうかは
超音波を当てないとわからない場合があること
についてお話しさせていただきました。
また、実際に関節超音波の実演もしてみました。
そして今回は
リウマチの自助具や装具を作っていらっしゃる
ブルースカイ工房さんが
わざわざ鎌倉より足を運んでくれました。
画像にあるような、さまざまな便利グッズを紹介していただき
僕も大変勉強になりました。
中でも、商品化されている「開けたカッター」は
袋のパッケージがなかなか開けられないとき
切り込みなどが入っていない袋を開けるときに
挟んでスライドすると何の力もいらず袋が開く
便利グッズ。
はさみで切るときは指を入れなくてはいけませんが
指が痛いときには
手全体ではさめば使えるので
らくらくです。
その後ディスカッションのコーナーでは、
日ごろ自分の主治医にはなかなか時間がなくて聴けなかったことや
心配ごとなど、いろんな質問をみんなで共有しつつお答えし
また、参加した方同士でも意見交換が行われました。
新しいペン型のエンブレルやアクテムラのお試し用キットを
実際に触っていただいたり、
最近のリウマチ治療事情についても共有できました。
勉強会の感想では
「超音波のことなど知らないことがたくさんあって
今日勉強することができてよかったです。
採血検査上の寛解と、超音波によって見られる真の寛解は
違うことがわかり、真の寛解を目指したいと思います。」
「リウマチの痛みに対するモチベーションが少し変わりました。
もう少し このくらいでいいか ではなくて
変形など防ぐためにケアしていきたいと思いました。」
「自分の主治医の先生に対して”こうしてほしい”みたいな願いを持っていましたが、
(私のデータが軽いのであまり話を聞いてもらえない)
でも自分も、もっとうまく診察を受ける努力をする必要があったと反省しました。」
「寛解の基準についても疑問に思っていたことが解決したのですっきりしました。
生物学的製剤もうまく使い、寛解目指すぞ!と、より前向きになれました」
などの感想もいただき、
関節リウマチにおける痛みと真の寛解、
それを診断する超音波検査の有用性などが伝わったのかな、と思います。
参加してくれた当院の看護師も、僕自身も、そしてCFLの参加者の方たちも
みんなが勉強になるとても有意義な会でした。
CFLの幹事さん、お疲れ様でした。
また、鎌倉からはるばる当院まで来てくださったブルースカイ工房さん、
ありがとうございました。
皆さんとまたお会いできることを楽しみにしております。