4/11の読売オンラインに
こんな記事がありました。
接骨院の経営者の方は気をつけた方がいいかも。
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接骨院、違法広告が横行…保険不正請求の懸念
接骨院などの入り口や外壁に違法な広告・看板が氾濫している。「肩こり 腰痛」「各種保険取り扱い」などの表記は各地で見受けられるが、法律では施術所としての名前や施術日時など一定の事項しか記してはいけないと規定されている。広告への改善指導は本来、都道府県や政令市・中核市が担うが、奈良県橿原市では、目に余るとして、昨年度より県から権限移譲を受けて指導に乗り出している。市町村がこうした形で集中的に指導を行うケースは極めて珍しい。
「肩こり 腰痛 膝痛」「各種保険使えます 保険証をお持ちください」。橿原市では行政書士ら2人を非常勤職員として雇用。昨年6月から、市内に約80か所ある柔道整復師が管理者の接骨院など、施術所一軒一軒を見回るとこんな広告が多くみられた。
一方、柔道整復師法では、広告について〈1〉柔整師である旨と氏名、住所〈2〉施術所の名称、電話番号、所在場所〈3〉施術日や時間〈4〉その他、厚生労働大臣が指定する事項――以外は、してはならないと制限。
柔整師が骨折、脱臼、捻挫、打撲などを施術した場合、公的な医療保険が適用できるため、〈4〉にあてはまるものとして医療保険の利用は記せるが、症状によって「医師の同意」が必要であることも明示するよう求めている。違反には30万円以下の罰金が科せられる。
同市の巡回では、施術所の壁一面に宣伝文句が記されたところもみられ、市の担当者は「肩こりや腰痛と様々な症状を列記したそばに、『各種保険取り扱い』などと書いていれば、利用者はいずれも公的な医療保険が使えると勘違いしかねない」と話す。
市の調査では、実際は公的保険の給付対象外の症状なのに不正請求されている事例は後を絶たない。例えば利用者が肩こりで施術所に行ったところ、「これは捻挫。保険を使えますよ」と伝えられ、「捻挫とは思いもしなかったが専門家が言うので受け入れた」といったケースもあるという。
こうした現状から、市は「過剰な広告が誤解を招き、結果的に不正請求につながる可能性がある。不正は市の医療費負担を引き上げることになる」とみる。
施術所に違法性を指摘すると「いけないことは知っていたが、周りもやっているのでいいと思った」との返答が多く、大半が改善に応じ、違法な表記はテープやペンキで消されたという。重ねて指導しても改善されない場合は、刑事告発も検討するとしている。
2014年04月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun