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第58回日本リウマチ学会2

第58回日本リウマチ学会2

今年のリウマチ学会のレポートの続きです。

僕のいた名古屋医療センター整形外科の後輩
神田先生のポスター発表からは
生物学的製剤アクテムラの新しい皮下注射製剤では
体重50㎏~80㎏の患者さんでは有効率が下がるという論文を引用し
名古屋医療センターの症例でも、
体重90㎏の患者さんでは皮下注射製剤から点滴製剤に変更したことで
寛解導入できたとのことでした。

やはり体重あたりでの薬剤投与が必要ということですね。

リウマチデータベースNinjaからの抗CCP抗体についての報告では
抗CCP抗体の値が4.5以下の症例では、BIO使用率15.6%でCDAI寛解導入率が41.2%
4.5より大きくなるとBIO使用率が26%以上、CDAI寛解導入率30%になるとのことでした。

抗CCP抗体陰性の関節リウマチでは寛解だけでなく、
低疾患活動性(LDA) の患者さんでも関節破壊は進行していなかったため、
抗CCP抗体陰性の患者さんではLDAが治療目標でもよいのではないか、
との論文の報告もありました。

超音波のセッションでは
2010年関節リウマチ分類基準では
感度68.2%、特異度75.8%、陽性予測値78.9%、陰性予測値64.1%、正確度71.4%
これに、分類基準を満たさなかった患者さんに補助診断として
超音波でGrade 2または3の関節滑膜円が一つでもあった場合も
関節リウマチに分類した場合
感度100%、特異度72.7%、陽性予測値83.0%、陰性予測値100%、正確度88.3%
に上昇するとのことでした。
やはり、早期診断に超音波は欠かせないということが
データでも示されてきましたね。

また、超音波でPDscoreが3以上の患者さんでは
半年以内にほとんどの患者さんが再発したとのことでした。
PDscore2以下では半年で20%の再発にとどまりました。

臨床的寛解、低疾患活動性維持中でも滑膜血流陽性関節は
そのレベルにかかわらず構造破壊が進行し、
関節狭小化に関与するとのことです。

これは、今回僕がポスター発表した
もっとも厳しい寛解基準であるBOOLEAN寛解の患者さんでも
超音波で陽性であった足趾関節の関節破壊が進行していたことと
一致する報告ですね。

さて、今回はこのくらいで。

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員