今日はエーザイ主催の
DMARDsを語る会に参加してきました。
DMARDs(抗リウマチ薬)を語る会
といいつつ、エーザイ主催なので
エーザイのお薬である
イグラチモド(ケアラム/コルベット)
を語る会になっていましたが(^_^;)
さて、そのイグラチモドですが
名古屋大学石黒教授がまとめられた成績や
今日の豊橋の平野先生のご発表では
MTXに併用することで
特に目立った重篤な副作用は見られず
良好な併用効果がみられるようです。
当院でもイグラチモドはよく使いますが
MTXだけでは十分寛解に至らず
あと一押し、という時に用いています。
もちろん、MTXを12㎎以上用いても
まだリウマチの勢いが強い場合には
生物学的製剤の導入を考慮します。
これは
本日のパネリストである
名古屋膠原病痛風リウマチクリニックの玉置先生の
使い方と同じでした。
一方僕のリウマチの師匠である
名古屋医療センターの金子先生は
合併症などでMTXが使えない患者さんに
おもに用いているそうで
医師による使い方に差があることもわかりました。
現在7種類の生物学的製剤が選択でき
ほとんどのリウマチ患者さんで
寛解~低疾患活動性まで
リウマチの活動性を落ち着かせることが
できるようになりました。
BEYOND REMISSIONを考える時代に入った今
いかに患者さんの経済的負担、
ひいては社会的経済的負担を少なく
関節リウマチを寛解導入して、
そして寛解を維持するか
一つのストラテジーとしては
MTX単剤の増量で速やかにリウマチの勢いを弱め
あと一押しならばイグラチモドの併用や
リマチル、アザルフィジンの3剤併用
療法
従来通りのタクロリムスの併用療法
などが選択できます。
もちろん、MTXのみで
リウマチの勢いがまだまだ強い場合には
生物学的製剤や
経口JAK阻害剤のゼルヤンツを考慮しますが
効果は頼もしいものの
経済的にはとても負担の大きい治療になるため
導入を躊躇される場合もあります。
また、長期継続はそれだけ経済的に
負担の大きいものとなります。
寛解導入後には
生物学的製剤の延長投与や減量投与が
選択肢になり、
生物学的製剤を休薬するための
MTX+他剤併用療法への切り替えも
寛解が維持できるならば
考えるべき選択肢になってきます。
関節リウマチ治療は
DMARDs併用療法により
BIOによる寛解導入後の維持を考えた
BEYOND REMISSIONの時代に
入ってきています。