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交感神経と副交感神経

交感神経と副交感神経

今日当院に訪れた患者さんで、体のいろんなところの痛みを訴えてこられた方がいました。

痛みの病歴も長く、10年以上前からの腕の痛みが、次第に全身に広がったそうです。

左肩は軽度の可動域制限があり、肩関節周囲炎、俗語で言う五十肩の状態でした。

また、ご本人が痛がる場所以外にも、筋肉を押さえると痛い場所がたくさんあります。

今日は時間の許す範囲で、肩の超音波検査と肩周囲の筋肉をほぐすための注射を行い、固かった左肩は上げやすくなりました。

また、その方はとても心配性な方で、自分は大変な病気ではないかとインターネットを調べては不安になってしまい、しまいには怖くなってきてしまうとのことでした。

不安や心配、恐怖は、自律神経のうち、交感神経にかかわるものです。

交感神経は、これから頑張るぞ!戦闘体制に入るぞ!という、興奮するための神経系です。
筋肉の緊張を上げて、いつでも戦える状態、臨戦態勢を作ることが仕事の神経系です。
血圧、脈拍を上げて、息も荒くなります。

これを自分でコントロールできていれば良いのですが、仕事が忙しく、自宅でも休む間も無く気を張って、心配や恐怖にさいなまれていたりすると、交感神経は常時興奮を止められないため、体の緊張は入りっぱなしになり、ベッドに入ってから寝付くまでにも時間がかかり、眠りも浅くなるため熟眠感がなく、朝起きても疲れが残っている。そしてまた朝から仕事で緊張を迎える。

そんな方が当院にはたくさん訪れます。

今日の患者さんにもお話したアドバイスは、
副交感神経を活性化させるため

・心配している自分に気付いたら、心配の渦巻きのど真ん中にいる自分を、もう1人の自分が後ろから見ていることを想像して、客観的な自分を作ること。そして、心配している自分を、あ、また心配してるわ、と、一歩引いて見るようにすること。

・インターネットに載っている情報は文字でしかないため、素人が見ると自分に当てはまる症状ばかり拾い上げて、いろんな病気ではないかと怖い想像が膨らむため、そこはプロの医者に任せること。

・不安や緊張は交感神経、リラックスや癒し、深い眠りは副交感神経

・楽しいこと、落ち着くこと、癒されることを見つけて、自分の時間をつくること。

・明るく前向きに物事をとらえること。

・自らの痛みを脳がコントロールする力(下降性疼痛抑制系)の働きを強めるために、適度な運動をすること。

・痛みにとらわれずに、好きなことにどんどんチャレンジすること

・41度くらいのお風呂に、心を空っぽにしてゆったりと浸かること。

・風呂上がりには、全身のストレッチを行い、縮んでいた筋膜をしっかりと伸ばすこと

・ストレッチで突っ張るところは、丁寧にマッサージをすること

などをお話しさせていただきました。

当院にトリガーポイント注射や筋膜リリースを求めて来院される慢性の痛みに悩む患者さんのなかには、このような気持ちの緊張状態を解除できない患者さんがとてもたくさんお見えです。

そのため、副交感神経の働きを高め、全身の緊張をときほぐし、凝った筋肉をオールハンドで揉みほぐす、リラクゼーションルーム ファシアをたちあげました。

ファシアでの施術は、トリガーポイントをほぐすのにちょうどいい強さをめざしており、決して強もみばかりをするわけではありません。

施術されている間に、だんだんと緊張がほぐれ、副交感神経の働きが活性化して、眠ってしまう人もたくさんおられます。

次第に表面から筋肉が溶けていき、深部の筋肉まで指が通るようになってきます。

決して無理をして深いところの筋肉を力任せにほぐそうとはしません。

大事なことは、触れることで副交感神経を高め、自然な緊張の和らぎを感じていただくことなのです。

それがひいては、施術後に体が軽くなった実感として感じていただけることにつながります。

日頃、自分のための時間が持てていない方こそ、体が痛みとして危険信号を出す前に、ファシアで心も体も解きほぐす時間を持っていただければとおもいます。

リラクゼーションルームファシア
名古屋市名東区一社2-3
名東一社ビル1階
★東山線一社駅2番出口から徒歩一分以内
電話︎ 052-753-3235
※予約優先

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員