今日は生物学的製剤オレンシアの会社である、ブリストル主催のWEB講演会でお話してきました。
web講演は、聴いてくれている先生方の顔も見えず、1人でスライドを見ながら話し続けます。
こんな感じです。
さみしそうでしょ。
これで1時間喋り続けてきました。
さて、その内容は、、、
リウマチ患者さんが、痛みを訴えた時には、
リウマチによる痛みの可能性
リウマチ以外の病気による痛みの可能性
病気ではなく、筋肉のコリであるトリガーポイントによる痛みの可能性
などを鑑別する必要があります。
リウマチによる痛みかどうかは、
単に関節を触診するだけでは分からず、
特に肩関節や股関節は筋肉の奥深くに関節があるため、これがリウマチによる関節の痛みだ!と断定するのは、触診だけでは難しいのです。
そのため、今日のお話では、
リウマチ患者さんの肩周辺の痛みについて
超音波を使って見分ける方法を
お話させていただきました。
まずは超音波で活動性の滑膜炎が無いか見分けること。
肩峰下滑液包や、上腕二頭筋腱にはリウマチ患者さんでなくても炎症が出やすいところなので、孤発の炎症であれば局所のリンデロン注入を複数箇所の炎症であれば投薬治療の強化を考えること。
痛風、偽痛風などの結晶性関節炎は肩鎖関節にも見られること。
滑膜炎が認められなければ、肩の痛みの原因としての病的な状態である、リウマチによる肩破壊、OA、肩板断裂や石灰沈着性腱板炎、滑液包炎、上腕二頭筋腱炎などを考えます。
そして、超音波診断で病的状態や炎症を除外できれば、あとは筋肉の痛みが残ってきます。
というよりも、ほとんどの痛みは筋肉、筋膜が起こしているので、そちらの治療の方が大切とも言えるでしょう。
今回の講演では、肩の周囲の筋肉や神経、血管の解剖を元に、超音波での見え方、実際の治療例も報告してきました。
少しでもリウマチの先生達が筋肉の痛みを理解してくれる手助けになれば幸いです。