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運動器超音波診療とエコーキャンプ

運動器超音波診療とエコーキャンプ

昨日は全国の運動器超音波診療を行なっている少人数のエキスパートの先生だけが集まる勉強会でした。

日本sigmax主催の運動器エコーキャンプ。

もうコロナの世の中になってからはリアルの勉強会が全くと言っていいほどなくなり、オンラインで勉強する機会は飛躍的に増えました。

これまで北海道のルスツから始まり、昨年は小豆島と、毎年面白い場所で開催されていたエコーキャンプも今年はオンライン。

僕も第1回からほぼ出席しています。

世の中には患者さんの抱える痛みに対してただ鎮痛薬を処方して終わる医師がたくさんいて、ただいつもの湿布と痛み止めを出すだけの先生がたくさんいます。

しかしながら、エコーキャンプに参加する先生方は、どこにいってもなかなか治らなかった痛みをまじめに解剖と病態から考えて、鎮痛薬で抑えておくよりもリハビリや注射で本当の痛みの原因をとってあげたいと考える人たちばかり。

そうした共通のベースを持つからこそディスカッションも盛り上がります。

日本に運動器エコーを広めたパイオニアである皆川先生を筆頭に、オンラインエコーセミナーをやれば1000人以上を集めてしまう笹原先生、宮武先生がファシリテーターとして活躍。

昨日は大阪の和田先生からは肩こりが起こす腕の痺れという症状を、頚椎の神経根と末梢神経のdouble crush syndromeという観点からの発表がありました。

僕はハイドロリリースで水を注入した時のターゲットとなる組織について、愛知医大で解剖をして得た所見を皆さんにシェアしました。

話は尽きず、22:30にプログラムが終わってからも4時間これからの運動器痛み診療の未来について語り合いました。

ハイドロリリース注射は、肩こり、腰痛はもちろん、体のあらゆる部分の痛みやしびれ、機能障害に対しても、点滴の水を使って治すことのできる治療です。

もちろん、全ての痛みを取ることができるものではありませんが、これまでレントゲンやMRIの画像診断だけでは取れなかった痛みが、超音波で見て病態を観察し、注射をすることで動きの悪い筋肉が動き、神経の活動が再開して、痛みや痺れが改善できるようになりました。

関節の中ではなく、関節の外の軟部組織の治療が可能になったのです。

こうしたエコーキャンプに参加するような先生方のさまざまな経験をもとに、今はこの治療の可能性が日進月歩に広がっているところです。

昨日は取れなかった痛みが、今日は取れるようになるかもしれない。

自分も毎日運動器エコーとハイドロリリースで診療を行っていて、患者さんの痛みが取れると一緒に喜びます。

今回オンラインとなった日本臨床整形外科学会でも、超音波診療のシンポジウムで解剖から見たハイドロリリースの考察を提示させていただいています。

より多くの先生が、この治療に習熟してくれたら、痛みが複雑化・難治化していく前に手当がされるかもしれません。

この記事の執筆者プロフィール

さいとう整形外科リウマチ科

院長 斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

院長紹介

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科平和が丘に開院

主な著書

あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床など6著書(共著含む)

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員