Treat to Target(T2T)
現在のリウマチ治療における世界共通の合言葉です。
完全に原因が分かったわけではないため
関節リウマチという病気を「治癒」させることはできません。
しかし、生物学的製剤の登場で関節リウマチ治療が進歩したおかげで
「寛解」という、
関節リウマチという病気を持っていても病気が顔を出していない状態。
痛みも腫れも、採血上の炎症も、そして画像上の関節破壊の進行もない状態。
を現実のゴールとして治療目標に設定することが
できるようになりました。
すでに関節リウマチが進行してしまっている患者さんでも
DAS28、CDAI、SDAIといった総合的評価で
低疾患活動性と呼ばれる状態までには、
関節リウマチの状態を改善させるべく目標を持って治療を進める。
それが、「目標達成に向けた治療」「Treat to Target」です。
昨日はミッドランドスクエアにおいて
ABOTT主催のT2T ゴール研究会が開催され
東海地区の先生たちが集まり、
名古屋大学整形外科石黒教授のもと
T2Tについての理解を深めるための勉強会が開かれました。
関節リウマチ治療は、かなり進歩しています。
強い炎症や、関節破壊が進行しているにも関わらず、
ステロイドのみや、弱い内服薬だけで治療していては
もったいないのです。
関節が破壊され、関節機能が衰えてからでは
十分な治療を行っても遅いのです。
関節が破壊される前に、十分に炎症をコントロールし、
臨床的、機能的、画像的寛解を目指しましょう。
明日は、Treat to Targetの内容につき
ご紹介いたします。