足の痛みやしびれは、
足だけが原因とは限らず、
ふくらはぎや腰に原因があることもあります。
しびれは血行障害や神経障害が原因となることもあり、神経周囲の筋肉による圧迫も考えなくてはなりません。診察ではその原因を触診とエコーで絞り込みます。必要であればレントゲンやMRIまで行います。
目次
こんなお悩みありませんか?
以下の症状がある場合専門家に相談し、適切な治療を受けることが大切です
- 足の痛み、しびれ
- 足の感覚が鈍い
- 足趾や足の裏がピリピリする
- 足に力が入らず、垂れ下がる
- 足にしこりがある
- 歩くと痛い
- 踵が痛い。爪先が痛い
これらの症状から考えられる怪我・疾患
上記のような症状がある場合、以下のような疾患の可能性が考えられます
足底腱膜炎
足裏の踵の内側が痛くなります。足底腱膜が踵骨に付着する部分で痛みが起こります。起床時の1歩目が痛いという人も多いです。痛みにはステロイドの注射が著効しますが、同時に足底腱膜にストレスをかけている足底からふくらはぎの筋肉をほぐすことも大切です。
アキレス腱付着部炎、アキレス腱炎
アキレス腱や、腱の停止部である踵後方に痛みがあります。歩いたときに痛みがあり、踵後方を押さえると痛みがあります。ふくらはぎの筋の硬さがあればハイドロリリース注射やリハビリを行うことで痛みがとれることが多いですが、治らない場合には超音波で炎症の有無を見てステロイドの注射をします。
筋・筋膜性疼痛症候群
足底や足背にも無数の筋肉があり、それぞれ痛みの原因となります。ふくらはぎの筋肉も足に影響を与え、痛みの原因となります。ハイドロリリース注射やリハビリを行うことで筋肉のトリガーポイントをほぐして治療します。
変形性足関節症
足首の関節に軟骨の摩耗や変形が起こり、足首の痛みや動かしづらさ(可動域制限)が見られます。
痛み止めを使いますが、変形が強い場合には手術が必要な場合があります。他院で筋肉の触診を行わず、関節が変形しているから痛い、と言われた場合にも筋・筋膜性疼痛が併存していることも多く、一度ご相談ください。
関節リウマチ
足趾の関節や足の甲、足関節から発症する場合があります。関節に滑膜炎が起こるため痛みや腫れが見られますが、足趾は鈍感なため痛みを感じないこともあります。手指・て関節も含め、全身の関節を触診し、疑わしい場合にはエコー検査で滑膜炎を可視化して診断します。
強剛母趾
母趾の付け根の関節(MTP関節)の変形性関節症です。足趾の可動域制限があり、踏み込みなどで変形した関節に負荷がかかるため痛みの原因となります。一般的な治療は痛み止めや湿布ですが、母趾に関連する筋肉をほぐすことで筋肉の負荷が取れ、痛みが改善することがあります。他院で診断された方でも、痛みが残っていればご相談ください。
下肢静脈瘤
軽度なものでは特に治療を必要とせず、弾性ストッキングなどで圧迫しますが、大きなものでは手術が必要な場合があります。
深部静脈血栓症
太ももから膝裏、下腿などの静脈に血栓ができて、うっ血が起こり、下肢の張り、痛みや重だるさの原因となります。寝たきりや飛行機や車に長時間乗った後などに多く、超音波で診断します。発見された場合には専門病院にご紹介します。
腰椎椎間板ヘルニア
第4/第5腰椎間のヘルニアは足背の痛みやしびれ、第5腰椎/仙骨間のヘルニアは足底の痛みやしびれの症状を出すことがあります。
末梢神経障害
踵周りや足底の末梢神経障害のために痺れや痛みの症状が出ます。末梢神経をエコーで見つけて触診し、症状の悪化や再現が見られることで診断します。ハイドロリリース注射で神経周囲をほぐすことで治療します。
足の骨折・疲労骨折
ぶつけたり、捻ったりすることにより足趾、中足骨、足根骨、足関節などの骨折は多く見られます。
踵骨骨折は高いところから落ちたり飛び降りた時に起こります。疲労骨折は走るスポーツで多く、初診時のレントゲンではわからないこともあり、エコーで診断したり、MRIを行うこともあります。
靭帯損傷
足首の捻挫では、足首だけでなく足背の靱帯も障害されることがあります。エコーと触診で診断して、損傷が見つかればサポーターやギプス、テーピングなどで固定します。
この記事の執筆者プロフィール
経歴
1999年
国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医
2001年
東京災害医療センター 救命救急レジデント
2002年
刈谷総合病院 整形外科
2006年
名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 / 名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医
2010年
Los Angeles Veterans Affairs hospital留学
2011年
さいとう整形外科リウマチ科を平和が丘に開院
主な著書
「あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床」など6著書(共著含む)
当院で行える治療・処置のご紹介
当院では、様々な症状に合わせた治療・処置が可能です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
慢性的な痛みや
他院で改善しなかった症状など一度当院へご相談ください
痛みと痺れの原因を多角的に鑑別診断し
内服・注射・リハビリだけでなく、栄養・生活習慣改善・姿勢改善・運動習慣改善など
様々なアプローチで改善に導きます。
どうぞお気軽にご相談ください。
さいとう整形外科リウマチ科
院長 斉藤 究
さいとう整形外科リウマチ科
院長 斉藤 究