今日は名古屋医療センター恒例の
BRUSH UP セミナーでの骨折の講義です。
5年前に名古屋医療センターに赴任してから
外来やERで経験した症例をスライドにためて
蓬莱軒の鰻のたれのように
毎年熟成してきた内容です。
研修医の先生たちは、大学の授業で整形外科を習ってはいるものの
内科のように実際の診察の手順や、
外傷の考え方、触診の仕方などはほとんど教えられていないようです。
それらは実際に研修医としてERでの仕事にあたり、
先輩達のやり方を見て、覚えているのが現状です。
しかし骨折も微小なものでは
非専門医の目では見つけることが困難なのも事実。
それでも患者さんは毎日のERにやってきます。
では、そんな過酷な状況の中で
医者としてどのように戦えばいいのか。
目の前に来た捻挫、骨折、神経損傷、血管閉塞など
実際の事例をスライドでたくさん見ることで
研修医の先生の目を肥やす内容です。
そしてその後は実際に鎖骨バンドや三角巾の使い方
骨折の初期固定の仕方などを実習しました。
名古屋医療センターの研修医のみでなく、
日赤病院、藤田保健衛生大学、海南病院、中部労災などなど
名古屋の幅広い病院から50名程の研修医が聞きに来てくれました。
僕の講義を通して整形外科疾患や
整形外科外傷の苦手意識が少しでもなくなり
明日の当直から研修医の先生たちが活躍して
患者さんが救われれば何よりです。