今日は豊橋に遠征。
宮崎県の日高利彦先生が豊橋で講演されるということで、
土曜日の午後、当院の看護師小島さんとともに
豊橋に赴きました。
日高先生のご講演は、現在のリウマチ治療の進歩の歴史を
多数の論文をもとにして概説されるものでした。
以下備忘録です。
宮崎県 市民の森病院 膠原病リウマチセンター所長 日高利彦先生
RA治療の最適化
患者さんの症例を見据えた関節リウマチ治療
生物学的製剤によるRA治療のパラダイムシフト
生命予後まで改善させた。
治療目標は寛解。難しい人でも低疾患活動性。
IGU(コルベット、ケアラム)はMTXに追加併用することで治療効果が上がる。
SASPアザルフィジンと同等の効果。
MTXから切り替えて寛解維持することもよいのではないか。
BIOスイッチあり 17% スイッチ無し83%
1剤目中止40%
重篤な副作用、感染症はオレンシアで少ない。
リスク因子は呼吸器疾患の既往歴、合併症、ステロイドの使用、65歳以上、罹病期間10年以上など
がん検診は受けておく。
ヒュミラ使用で労働生産性低下を予防することによる年間損失コスト削減額7267$≒726700円
MELODY試験
ADAをfirstまたはsecond以降で使用した場合、firstの患者ではMTX6.〇㎎以上でLDAを達成。。second以降ではMTX用量依存的に効果は増強。
抗原抗体反応による抗薬物反応を予防するためには十分な血中濃度を維持することが必要。
ヒュミラ、レミケードではMTXを十分に使用する必要性。
BIOフリーのエビデンス
RRR試験 IFX
HONOR試験 ADA 休薬後も48%は寛解を維持 特にDAS28ESR1.98
HOPEFUL2 ADA中止群80%は低疾患活動性を維持 DASCRP2.0ではADA中止群のLDA維持は93%
ADA中止群と継続群では関節破壊に差はない。最初の6か月にADAを使用することが大切。
BIOフリーの時には、MTXを最大投与量に戻すか、csDMARDsを1剤追加する。
エコーで炎症性滑膜炎がないことを確認しておく。
ヒュミラは速やかな寛解導入、寛解維持が可能。休薬のエビデンスも。
生物学的休薬のガイドライン。
LDAを6か月達成したら休薬を考慮
休薬後は疾患活動性とレントゲン的な進行もしっかり観察。
再燃が認められたら、速やかに再導入。