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新型コロナと骨粗しょう症

新型コロナと骨粗しょう症

新型コロナの緊急事態宣言後、高齢者や基礎疾患を持った患者さんたちはテレビのニュースやワイドショーの恐怖をあおる報道の影響も多分にあり、家からでなくなりました。

地域の高齢者のコミュニティも軒並み閉鎖となり、旅行もしなくなり、デパートも閉鎖となり、買い物にもほとんどでなくなりました。

その結果、歩かなくなりました。

当院では様々な骨粗しょう症薬を駆使して、患者さん一人ひとりに適した治療薬を選択して一生懸命治療してきました。

でも、今回のコロナ騒動で分かったことは、

歩くことはどんな薬にも勝る治療であるということ。

定期的に当院で腰椎と大腿骨という大切な部分の骨粗しょう症検査を続けている患者さんの中でも、たくさんの患者さんで大腿骨の骨密度が低下していました。

これまでと同じ治療を続けていたにも関わらずです。

薬の力は、普通の生活を続けているからこそ発揮されるものだったのです。

歩かなくなり、座る時間が長くなったことは、腰椎の骨密度はこれまでと変わらないものの、大腿骨の骨密度が下がってしまいました。

コロナの中でも体が衰えてはいけないと、一生懸命散歩をしていた患者さんでは、骨密度が下がっていた人は少ない印象があります。

まだデータをまとめてはいませんが、こんなに大腿骨の骨密度が下がってしまう患者さんが多かったことはこれまでになかったことです。

今患者さん皆さんにお伝えしていることは、

とにかく歩いてください!

立ってください!

座っている時間を短くしてください!

座っている間に、大腿骨の骨は弱くなり、立ち上がるための筋力は衰えています!

ということです。

それに加えて、骨と筋肉の栄養である、たんぱく質と鉄とビタミンCをたくさん食べてください!ということです。

骨というとカルシウムばかりが注目されますが、骨の骨格はたんぱく質と鉄とビタミンCが作ります。

そして、太陽の光を浴びることでビタミンDが活性型ビタミンDに代わり、腸管からのカルシウムの吸収を助けます。

納豆に豊富なビタミンKは骨の質を高めます。納豆を食べてはいけない薬を飲んでいる方でなければ、大豆自体もたんぱく質ですし、納豆はとても骨によい食材です。

テレビしか情報源のない、インターネットを使わない高齢者は、今でも毎日コロナ感染者数を報告するテレビに恐怖をあおられ続けています。

高齢者だけでなく、在宅ワーク、リモートワークになった方たちでも、太ももやふくらはぎの筋肉、臀部や腰の筋肉がカチカチに硬くなって、体を痛めている方たちが増えています。

太もも裏の筋肉の伸ばし方は、こちらのサイトがわかりやすいですね。

ご紹介しておきますので、パソコン仕事や運転が一区切りついたら、必ずやっておくとよいですよ。

この記事の執筆者プロフィール

さいとう整形外科リウマチ科

院長 斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

院長紹介

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科平和が丘に開院

主な著書

あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床など6著書(共著含む)

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員