電話によるお問い合わせ

営業時間 8:30~11:30 / 15:30~18:00
休診日:水曜日午後・土曜日午後・日曜日・祝日

電話をかける

column

体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎)

体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎)

日本リウマチ学会に来ています。

関節リウマチに比べて患者さんの数は圧倒的に少ないですが、初期診断の難しい体軸性脊椎関節炎について講演を拝聴しました。

森ノ宮医療大学 冨田哲也先生
体軸性脊椎関節炎
45歳未満で発症する。長野県に多い。

レントゲンでは異常なく、MRIで仙腸関節や脊椎の炎症像があると、20〜40%がレントゲン上の脊椎関節炎病変に進行する。

 

強直性脊椎関節炎という言葉は使われなくなり、体軸性脊椎関節炎と呼ぶことになった。
これまでは認知されていないために診断に至っていない患者も多かった。
強直性脊椎炎の受給者証も2021年には4500人を超えた。
日本人のHLA B27は55.5%で陽性。
家族歴があると70%
海外では80%以上。
高齢者では仙腸関節の痛みでMRI画像所見から骨折が見つかることもあり、脊椎関節炎と間違えることもある。
現在の治療薬ではTNF阻害薬、IL17阻害薬、JAK阻害薬が適応。
1剤使用して効かない場合には改めて診断を見直すことが必要。
体軸性脊椎関節炎と乾癬の脊椎病変とは病態が違うのではないか。
高齢発症例、B27陰性例では、鑑別診断、除外診断を慎重に行う必要がある。
執筆者
さいとう整形外科リウマチ科
院長 斉藤究

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員