えいっ!
とクリニックをお休みにして出かけた日本リウマチ学会。
26日木曜日から28日土曜日までの学会と、
29日のアニュアルコースレクチャーという勉強会。
勤務医の時には予約さえ入れなければ、
学会に行っている間は後輩たちが新患外来をやってくれていましたが、
開業すると医院をお休みにしないといけません。
これがつらいところ。
しかも今年はゴールデンウィークに直接つながる3日間。
なんでこんな時に学会を開催したのか、開業医としては迷惑な話です。
しかしながら、学会へ行くと、
現在トピックスになっていることから
現在のリウマチ診療の世界と日本の動きなども一望でき、
日本中のリウマチDr達と再会することもできるのも楽しみです。
さて、今回のリウマチ学会では
TNFα阻害薬であるレミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー
IL6阻害薬であるアクテムラ
そしてその両サイトカイン放出の命令を下す
T細胞自体の活性化を調整するオレンシア
そういった生物学的製剤が出そろう中で
治療のゴールである「寛解」が現実のものとなったこと。
それを踏まえて、臨床的に「寛解」を判断する基準は
どこが最も妥当なのか、
最も厳しい寛解基準といわれる「Boolean寛解」の
腫脹関節、圧痛関節、CRP、患者のリウマチ全般評価PtVASの
いずれもが1以下という4つの基準のうち
患者のリウマチ全般評価PtVASが1cm(10mm)以下、というのは
臨床上どの程度妥当なのか
治療の進歩により、早期診断がより重要となっており、
そのため関節に変形の出ていない、単関節、少関節の関節リウマチを
他の膠原病からどのように鑑別するのか。
その際、MRIでは骨炎所見、超音波ではgrade2以上のパワードップラー所見が
関節リウマチと診断するのに有用であること。
そういった内容に重きが置かれた学会だったと思います。
今回残念だったのは、リウマチナースのセッションがなくなってしまったこと。
前回、前々回とリウマチにかかわるナースセッションが盛り上がってきていただけに
非常に残念でした。
これまで開業から約1年。
医院の立ち上げに全力集中してきましたが、
学会に来て勉強三昧したおかげで、
またふつふつと勉強意欲がわいてきました。