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後医は名医

後医は名医

医者の世界の格言の一つに
「後医は名医」
という言葉があります。

前に診療していた医師よりも
後から診療した医師のほうが
診断や治療を的確に行いやすい
ということを表した言葉です。

病気には時間経過があり、
初発してから次第に症状が完成し
診断もつけやすくなってきます。

また、以前にその患者さんを診察していた医師が
患者さんの自覚症状や他覚所見に対して
どのような治療を行ってどのような反応があったか
それ自体も、診断、治療を行う
大きなヒントになります。

関節リウマチも
初発時にはこわばり感や腫れもわずかで
レントゲンでもまだ骨に穴があいていない。
採血でも炎症反応もごくわずか。
最初は関節リウマチと断定できず、
可能性の中で治療のタイミングを探っていきます。

そんな中で、
すべての医師、医療者だけでなく
患者さんも知っておきたい
「後医は名医」という格言。

その格言のもと
僕が絶対にしないと決めているのは
患者さんがこれまでかかってきた医師の診断や治療を
悪くいうこと、否定すること。

その時その時で医師は一生懸命に患者さんに向き合い
最善と思われる治療をしているはず。

その時の時間経過において
医師が知恵を絞って導き出した診断のもと行われた
診断や治療内容を否定しても
その医師だけでなく、患者さんも浮かばれません。

「後医」として行ってよいのは
これまでの病気の時間経過と
「前医」の治療経過を味方につけて
現在考えうる最も正しい診断に近づくよう尽力し
最善の治療を考えることのみです。

常に「前医」を尊重し
「後医」として謙虚に診療にあたる医師でありたいと思います。

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員