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ヒュミラ6周年記念講演会

ヒュミラ6周年記念講演会

先日東京の虎の門ヒルズで行われた
ヒュミラの6周年記念講演会。

僕の大学の同級生でもある宮本先生が
演者の一人として壇上に立つということで
それも楽しみに出席しました。

学生時代に一緒に遊んでいた宮本君が
今ではえらい先生になっていました(^^)
CIMG9739

宮本先生は、
リウマチと診断された初診時の説明と
今後目指せるべき治療のゴールの説明がとても大切と強調していました。

僕は初診時から3か月程度でMTX16㎎まで増量して、
その患者さんのMTX最大容量を見極めるようにしていますが
宮本先生はもっと早く、8㎎から開始して
2週間で12㎎、4週間で14㎎まで増量するそうです。(early escalation)

いかに早く、強くリウマチを寛解に持ち込むかはとても大切ですし、
容量が増えたときにおこってくる貧血や肝障害が見えたら
すぐに容量を減らす。
HIT EARLY AND HARD、 HIT AND AWAYは
それこそリウマチ専門医の腕の見せ所です。

さらに、宮本先生は
予後不良因子であるすでに関節破壊がある人やリウマチ因子が陽性の人などでは
診断時から生物学的製剤の必要性についても触れておき
患者さんがある程度よくなったところで満足せず
しっかりと治療ゴールである寛解を目指すように導くとのことです。

僕も初診時にリウマチと診断したら
スポーツでも仕事でも、リウマチを意識せずに
思いっきりできる状態を目指しましょう
と言っています。
そのあと看護師さんからのリウマチ教室を受けていただき
生物学的製剤と寛解について患者さんに知ってもらっています。

さて、そのあとのご講演は産業医大の田中良哉先生から
これまでのヒュミラのエビデンスについてお話がありました。

しかしおもしろかったのは竹内先生によるMTX投与量についてのお話。
海外ではMTXPG(MTXpolyglutamate)と言って、MTXの血中濃度が測れるそうです。

それにより海外ではMTXの投与量が治療有効域に入っているかどうかわかるとのことです。
ARDonline 2014 april 12にてSchiff先生が発表したのは
経口のMTX投与では15㎎以上内服しても血中濃度はプラトーとなり上がらない
というものでした。
ということは、実は15㎎以上の内服には意味がないのではないか。
という疑問が生じます。

竹内先生が慶応大学のRA患者さんで検討した日本人のMTXPG濃度を測定したMAGIKstudyと
海外でのMTXPG濃度測定の報告を比較すると
海外ではMTX15㎎内服することでようやくMTXPGが治療有効域に達するのに比べ
日本人ではMTX8㎎で十分有効血中濃度に達していました。

しかし、実際に患者さんを診察していると
MTX8㎎では十分に寛解に達しない患者さんはたくさんいます。

この点を竹内先生に質問してみると
概して日本人では、外人に比べて少ない量のMTXで治療可能ですが、
やはり個人差はあり、それは腸管からの薬剤吸収率であったり
遺伝による差であったりなのではないか、
とおっしゃっていました。

現在では、HIT EARLY and HARDの作戦で
早く、強くリウマチを鎮静化するために
早期から十分なMTXを使用して寛解導入を目指して
寛解導入するか、もしくは肝障害や貧血などの副作用が出現したら
MTX容量を減らしています。

早く日本でもMTXPGを測定して
患者さん個人個人で本当に必要なMTXの量が測れるようになるとよいですね。

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員