電話によるお問い合わせ

営業時間 8:30~11:30 / 15:30~18:00
休診日:水曜日午後・土曜日午後・日曜日・祝日

電話をかける

blog

慢性の腰痛にひそむ落とし穴

慢性の腰痛にひそむ落とし穴

今日はマリオットホテルで開催された
3A Forum 2014 in 愛知
に出席してきました。

小児のリウマチともいわれる若年性特発性関節炎(JIA)
について、愛知医科大学小児科の鬼頭敏幸先生から
強直性脊椎炎(AS)について
藤田保健衛生大学整形外科の森田充浩先生から
乾癬性関節炎(PsA)について
名古屋市立大学皮膚科の森田明理先生から
それぞれお話がありました。

関節リウマチの診断と治療は
一般にも少しずつ広まってきています。
(まだまだ超音波診断や寛解導入を目指した治療は
 十分に広まっているとは言えませんが、、、。)

しかし、さらにはJIA、AS、PsAに至っては
まだまだ診断もままならないのが現実です。

当院にも毎日さまざまな医療機関に受診しても
十分に治らなかった腰痛患者さんが来院されます。

ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、腰椎すべり症
などと診断されているものの中の多くの構造的変形そのものは
本当の痛みの原因ではなく、
仙腸関節や筋筋膜が慢性腰痛の原因であることがほとんどです。
そのために当院ではトリガーポイント注射とリハビリを重視して
慢性腰痛の治療にあたっています。

しかし、中には見逃してしまえば
悪化していく腰痛もあります。
その一つが、強直性脊椎炎です。

腰痛で発症することも多いのですが、
しっかりとこの病気であると診断されるまでには
平均で9年程度を要するといわれています。
中には40年たって、ようやく診断される症例もあります。

診断のためには、
腰痛で一般的に撮影される腰椎レントゲンだけでなく、
慢性の腰痛であることや
肘、膝、足などの腱の付着部炎
末梢関節炎などの随伴症状などにも目を向けて
骨盤、仙腸関節のレントゲンや
MRIでの仙腸関節の炎症所見
採血にて軽度の炎症反応や
HLAといわれる免疫反応を調べることが大切です。

中でも有名なHLA B27は
日本人では陽性率0.3%とも言われており、
アメリカの6%やノルウェーの14%に比べはるかに低い様です。

治療には痛みどめであるNSAIDS、特にセレコックスや
生物学的製剤の使用が大切です。

リウマチと違い、MTXを併用しなくても
生物学的製剤のTNFα阻害薬の効果が得られるのが不思議な点です。

リウマチとは免疫状態が異なるのでしょうね。

診断にはまず腰痛患者さんが炎症性背部痛に当てはまるかどうかを
炎症性背部痛のBerlin基準でチェックします。

Berlin基準
50歳以下で、3か月以上持続する背部痛があり、下記2項目が陽性であれば
炎症性背部痛と診断します。(感度70.3%、特異度81.2%)
1.朝のこわばり>30分
2.背部痛は体操によって改善されるが安静では改善されない。
3.睡眠時間の後半のみに、背部痛のために起こされる
3.左右移動する殿部痛

そして、体軸性脊椎関節炎(Axial SpA)の診断は
炎症性背部痛であればレントゲンにて脊椎、仙腸関節をチェックします。
レントゲンが陰性でも以下のうち
1.腱付着部炎
2.家族歴
3.眼症状(ブドウ膜炎)
4.交互に繰り返す殿部痛
5.非対称性関節炎(大関節に多い)、
6.NSAIDs(ロキソニンやボルタレン、セレコックスなど)への良好な反応
3つ以上当てはまれば80~95%の確立で診断できます。
1~2つならば35~70%(さらにHLA-B27陽性ならば80~90%)
1つも当てはまらなければ14%(HLA-B27陽性なら60%、さらにMRI陽性ならば80~95%)
が脊椎関節炎の診断となります。

慢性の腰痛に悩む患者さんはたくさんいらっしゃいます。
診断には、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの
画像に写るわかりやすいものに限らず
患者さんにしっかりと触り、
レントゲンには写らない痛みの原因を診断することが大切ですね。

**********************

スタッフ募集のお知らせ
現在常勤・パートの事務さん
常勤・パートの看護師さん
常勤の理学療法士さん
を募集しています。

さいとう整形外科の仲間になりませんか?
詳細はこちらへ。

**********************

午前の診療、特に11時すぎの受付は
非常に混雑しています。
特に初診の方は詳細な診察のためにも
午後診での受診をお勧め致します。

**********************

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員