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体に合う枕とは?

体に合う枕とは?

今日はテレビにも数多く出演していらっしゃる、整形外科枕でご高名な、16号整形外科の山田朱織先生のオンラインミーティングに参加しました。

山田先生はテレビでも学会でもご高名で、私も一度お話を聞いてみたいと思っていました。

先生の枕サイトはこちらです。

https://makura.co.jp/

筋・筋膜の痛みを治療していると、起きている間でも同一姿勢の保持、つまり、同じ姿勢でいることは、特定の筋肉だけに負担をかけ続けています。

筋肉は伸びて縮んでポンプ機能を発揮し、血流を改善しています。

筋肉はよく動かすことがとても大切なのです。

特に、新型コロナにより在宅ワークが増え、パソコンの前に座っている時間が長くなったり、猫背姿勢が長くなったり、太ももの筋肉が椅子で圧迫を受けたままでいることは、太ももの痛み、腰の痛み、お尻の痛み、肩こり、首の痛み、頭痛など、筋肉の連結により痛みが広がります。

また、コロナを怖がるばかりに高齢者の方たちも家からでなくなり、座っている時間が長くなった結果、筋肉を使わなくなり、下肢筋力が非常に弱くなって、重力に負けてしまっている人もたくさんいます。歩かないことで、大腿骨の骨密度も低下している人もたくさんいます。

大切なことは、動くこと。筋肉の収縮、弛緩を繰り返し、動かし続けることです。

そのためには、座っている間には肩を回し、腰を回し、貧乏ゆすりをするのもよいでしょう。

何より、座る時間を少なくすることが大切です。

さて、寝ている間はどうでしょう。

そうです。寝ている間にも動き続けることが大切なのです。

睡眠中は意識がないので、自然に寝返りをうてることがとても大切。

そのためには、柔らかすぎて沈み込む寝具はあまりお勧めしません。

枕の高さは、ベッドの柔らかさにより体が沈み込むため、現在のベッドに合わせて枕の高さを変えることが大切です。

すなわち、あおむけ、横向きで寝た時に、それぞれちょうどよいと思われる高さを見つけることです。

本日の山田先生も、寝具、体、枕の三位一体が大切とおっしゃっており、自分で考えていたことと同じだなあと納得しました。

寝具が変われば、枕の高さも変わります。

枕は自分が心地よいと思う感触の素材でよいと思いますが、高さにはこだわりたいです。

寝ている時間は、起きているときに酷使した抗重力筋を休める大切な時間。その間に、抗重力筋は寝返りにより収縮弛緩を繰り返し、血流を改善して酸素がたくさん補給されます。

寝返りがとても大切なのです。

私は寝返りしないんです、という人でも、山田先生の研究によると、最低5回、平均20回は寝返りをしているそうです。

寝返りが自然に打てるようになるためには、今使っているベッドで寝がえりしてみるとよいでしょう。

硬すぎて肩が圧迫されすぎていたり、柔らかすぎて寝返りが打ちづらい場合には、ベッドのマットの上に、柔らかい素材、または硬い素材の敷物をするとよいでしょう。

体の寝返りがしやすくなったら、枕の高さを合わせましょう。

あおむけでは、枕が高すぎると首が前に出すぎてしまいます。低すぎれば首の支えがなくなり、負担がかかります。顎が引けてしまえば気道が狭くなり、息がしにくくなります。

横向きでは、枕が高すぎたり低すぎたりすれば首が横に曲がるため、筋肉が引き延ばされてしまいます。

ちょうど筋肉全体がリラックスして脱力しているポジション。らく~に深呼吸ができるポジションに高さ調節すればよいでしょう。

高さ調節には、バスタオルをお勧めしています。

枕の上、または下に折りたたんだバスタオルを置けば、枕の高さが調節できますね。

それだけです。お金もかかりません。

実際にこのアドバイスをして、朝首が痛かったのが楽になった患者さんの声もあります。

今日のオンラインミーティングでは、頚椎症で首の神経が圧迫されており、手のしびれがある患者さんが、枕の高さを合わせただけで、首の痛み、手のしびれが治ったという報告がありました。

神経の圧迫自体が治るわけではありませんが、寝姿勢が悪化要因になることがあるということだと思います。

今日から、寝返りがしやすいように寝具の硬さ調節、枕の高さ調節をしてみてくださいね。

山田朱織先生の、寝姿勢の計測による専門枕に興味がある方は先ほどのサイトの購入方法の項を参照してください。

https://makura.co.jp/pillow/top/#anchor_PERCHASE

また、安い偽物が多く出回ったため、山田先生は出版社と企画して、高さ調節可能で安価な枕もお試し用に発売したとのことです。

もしバスタオルで調節したものよりも、山田先生プロデュースのものが使いたいということでしたら、ご参照ください。

より良いものを、という方は、こんな枕もあります。

でも、一番良いのは直接計測してもらって高さ調整をしてもらうものが良いのでしょうね。お試しあれ。

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員