今日は東京の帝国ホテルで
リウマチの生物学的製剤シンポニーを含めた
皮下注射製剤のbest useを考える会
Biologics users meetingに参加しました。
週1回投与のエンブレル
2週に1回投与のヒュミラに続く
第3の皮下注射製剤シンポニー
自己注射製剤ではなく、
月に一度、医療機関にて注射します。
薬物の安定性が高く、
注射時の痛みや、投与時反応も少ないと言われます。
産業医科大学の田中良哉先生の御講演では
十分な量のMTX を使用すれば、
どの製剤も治療成績に大きな差はない
とのことですが、
ライフスタイルや価格、
初めての生物学的製剤か
2剤目での投与か
等による使い分けが考えられます。
生物学的製剤における
現在の治療の流れとしては
まずはTNF α阻害薬の抗体製剤である
レミケード、ヒュミラ、シンポニーから1剤目を選択し、寛解導入からのbio-free
すなわち、生物学的製剤を中止しても
寛解を維持することを目指します。
効果不十分ならば
TNF α阻害薬のレセプター製剤である
エンブレル
それでもダメなら
点滴のIL 6阻害薬アクテムラや、
T細胞阻害薬のオレンシアに
スイッチするといった流れでしょう。
シンポニーの特徴は
50mgと100mgの使い分けができる点です。
田中先生によると
リウマチの活動性が高度な
Das28が5.1以上の患者さんでは
30%の人(3人に1人)が急速に関節破壊が進行するとのことです。
そのため、活動性の高い患者さんでは
導入時から100mgで投与して
寛解導入してから50mgで維持する
という使い方も考えられるでしょう。
また、50mgで効果不十分な場合、
100mgに切り替えると80%の人で効果が得られたとのことです。
いずれにせよ、ベースとして十分な量のMTX を内服する必要があります。
まだ市販されたばかりの、
第6の生物学的製剤シンポニー。
リウマチ攻略の強力な武器が
また一つ手に入ったのです。