院長ブログ

リウマチの痛みの治し方

最近お薬メーカーさんも勉強会、講演会をたくさん行ってくれています。

オンライン勉強会も花盛りで、開業医としては移動時間も節約できて、診療後に学ぶ機会が増えてありがたい限り。

そういう僕もコロナで無くなっていたリウマチの講演の機会も再び増えてきています。

最近は浜松で講演の機会をいただいたり、近くの東海病院の勉強会にお呼ばれしたり、今日はリウマチのお薬メーカーさんにお呼ばれして、新人さんを含めた社員さんにリウマチという病気の講義をさせていただきました。

今年は東名古屋病院の理学療法士さんの卵の学生達にも講義を4コマ行ってきました。

僕が最近講演しているのは、関節リウマチの病状はしっかり寛解導入して、リウマチが症状として身体に出ていない状態になってからも残っている痛みについてです。

筋膜性疼痛に対する超音波ガイド下ハイドロリリースをリウマチ患者さんに応用すると、リウマチの残存疼痛も解決することがあります。

そのためには、リウマチ患者さんが痛みを訴えた時に、超音波で関節の滑膜炎が残っていないか見抜くことがfirst stepです。

second stepは、しっかり痛みの原因を触り分けて触診すること。触診力は磨き上げないと一夜にしては身に付かないものです。

僕も開業して10年、解剖と触診を学び続けています。そのため、10年前に比べると痛みの原因を触り分けることがだいぶできるようになってきました。触診は奥が深いです。

そして触診で見つけた痛みの場所に超音波を当てることで、炎症や組織の損傷がないかを診断します。

最後のthird stepでは、超音波でリウマチの滑膜炎も組織損傷もないと診断できた患者さんに対して、画像に映らない痛みである慢性筋肉痛、筋肉のコリ、トリガーポイントや神経の絞扼部位を触診で見つけて、エコーガイド下にハイドロリリースしてあげることです。

リウマチ患者さんは関節の痛みや変形もあるため、筋肉に無理がかかりやすい状態です。

そのため、関節の痛みだけでなく、筋肉痛やコリの痛みもできやすく、日常からのマッサージやリハビリが大切だったりします。

でも、今の日本ではリウマチを見ている大病院では薬物治療や手術、術後のリハビリは行っていても、外来通院リハビリは行っていないところが多かったりします。

内科系のリウマチクリニックでは、リハビリを行なっていないところもあります。

薬物治療で寛解が得られて、関節からリウマチの炎症は消えていたとしても、慢性の筋肉のコリが残っていると痛みが残ってしまったり、関節の動き(可動域)が悪くなっていたり、筋力が衰えていたりします。

そう言った症状まで治してあげると、リウマチは本当に良くなります。

まずは寛解を目指して早期にしっかり治療すること。

そして、痛みの原因をしっかり治療すること。

リウマチ専門クリニックとして、医師、看護師、理学療法士、放射線技師、柔道整復師、そして医療事務さんみんなが患者さんをサポートできるように頑張っています!

2020.11.11 | コメント(0)

著名感染症医2名の対談

研修医教育で有名な沖縄県立中部病院のサイトに著明感染症医2人の対談が掲載されています。

とても読みやすく、整形外科の日常診療とは馴染みのない感染症最前線を知るのに役に立ちます。

青木先生は私が国立国際医療センターの研修医時代にも講義を受けたことのある、有名な感染症の教科書も執筆されている、日本一有名な感染症医の1人です。

高山先生はダイヤモンドプリンセス号の感染症対策に第一線で活躍された先生です。

とても読みやすい対談なので、皆さんも読んでみてくださいね。

https://chubuweb.hosp.pref.okinawa.jp/covid19/aokitakayamatalk1/?fbclid=IwAR3i1SqzS9GvO-swzu4r_P6_KCHlHx6NABjOTVbbjq3FWdvRYlWKRKEqEi4

2020.11.07 | コメント(0)

名古屋市の新型コロナウイルス

次第に新型コロナウイルスの感染者(PCR検査陽性者?)の数が増えてきてはいます。

名古屋市内の新型コロナ感染者数は愛知県のサイトで確認することができ、最近は40-50人/日ですね。累計の数字(黄色線)は7月頃から上がってきています。

https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000126920.html

この名古屋市のサイトにある生データをもとに、グラフを作ってみましょう。

2020年7月頃から、急に累計検査実施人数が伸びていることがわかります。そして、検査陽性者数は検査実施人数の増加に伴い増えていることがわかります。

PCR検査ができる体制が整ったとみることもできますが、スクリーニングにPCR検査を使用し始めたのもこの頃です。

そもそもPCR検査は一定数の偽陰性と偽陽性が出るため、スクリーニング検査に用いてはいけないものです。

検査の正確性が99.9%であれば、0.1%は偽陽性が出るということですから、1000人検査すれば1人は新型コロナにかかっていないのに、コロナにかかったとされてしまいます。

偽陰性は本当に新型コロナであっても、そうではないと出てしまうので、感染拡大させてしまう可能性が大きくなります。

この図からは、検査陽性になってもほぼ同数の患者さんが退院していることがわかりますね。

そもそも本当に新型コロナだったのか、偽陽性だったのかはわかりません。

それでは最初のグラフから、数字の大きい累計検査数を外すと累計陽性者数が伸びた後、2週間ほどして退院者の数が同じカーブを描いていることがわかります。つまり、検査が陽性だったために2週間ほど入院して隔離しているけど、もともと入院する必要はなかった人たちもたくさん混ざっているかもしれません。

青色の日別新規陽性患者数(これは累計ではありません)は検査の増えた7月中頃から増加していますね。1日に数十名~700名ほどのPCR検査が行われていることになります。

この図からは、入院患者数が3500人近くになってきていても、累計死亡者数はほとんど増えていないことがわかります。

それでは、累計陽性者数と累計退院者数の大きな数字を外して小さなスケールで見てみましょう。

7月中頃から1日当たりの新規陽性者数が急激に増えたことが、2週間後の累計死亡者数の増加に関係しているように見えます。

それでは、2020.11.3現在の名古屋市内の累計死亡者数が62人、累計陽性者数が3455人ですから、死亡確率は1.794%です。100人の検査陽性者がいるとすると、1.8人程度が死亡していることになります。

検査陽性になった場合に、累計退院者数は3102人ですから、陽性者の中ですでに退院した人は0.8978%ですから、89.8%がすでに退院しており、8.4%の人は入院中ということになります。(89.8%+1.8%=91.6%、100%-91.6%=8.4%)

市のHPに記載されている死亡者情報では、70代~90代の高齢者がほとんどで、基礎疾患や詳細については公表されておらず、ここからは読み取れません。

医師会で発行されている名古屋医報R2.11.1号では、2020.9.13日現在の死亡者数総計52人 死亡割合1.9%、死亡者の年齢中央値は83歳(65-94歳)と記載されています。

日本全体の累計でも本日時点で累計感染者数(陽性者数?)103926人、死亡者数1798人ですから、1.7%程度と、名古屋市の数字とほぼ同じです。

それでは、この1.8%というのはどのような数字でしょうか。

インフルエンザの致死率は新型コロナのように検査陽性数、死亡者数がカウントされていないため、比較は困難です。

例えば、高齢者の死亡割合の高い誤嚥性肺炎では、2016年には男子21,730人,女子16,920人がなくなっています。誤嚥性肺炎は感染症による肺炎ではありませんが、累計で年間38000人以上が亡くなっています。

新型コロナの死亡者数は日本全体で現時点で1798人。

この数字をどう見るかは、個人個人の不安の程度かと思います。

しかし、当院の患者さんで今現実に起こっていることは、コロナを恐れるばかりに自宅から出ない高齢者では骨粗しょう症の治療を継続していても大腿骨の骨密度が下がり、下肢筋力が弱り、確実に体力が弱っているということです。

逆に、ちゃんと外に出て歩いている人では、骨粗しょう症の治療効果も上がっています。

患者さんには出来るだけ座っている時間を短くする様にしましょう、とアドバイスしています。

若い人でもリモートワークになり、体が硬くなり首・肩こり、腰痛、臀部痛、下肢痛で来院されている方が多くみられます。

過敏になりすぎず、正しい知識を持って感染症対策を行っていくことが肝要ですね。

当院では現在、発熱のある患者さんの診療は行っていませんので、自宅療養、または内科を受診していただき、熱が下がってから当院を受診していただくようにお願いしております。

また、院内では入室時に手指アルコール消毒とマスクの着用をお願いしております。マスクを忘れた方には受付でお渡ししております。

これから寒い季節になりますが、院内換気のため風除室の表側は開け放してあります。院内も窓を開けて隙間風を作っておりますので、体温調節のために院内では適宜上着の着用をお願いいたします。

また、適宜院内のアルコール清拭も行っておりますが、椅子は間隔をあけてお座りいただくようにお願いいたします。

2020.11.05 | コメント(0)