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美容院脳卒中症候群とは?
主な症状

「美容院脳卒中症候群」は、あまり聞きなれない言葉で医学的な言葉ではありませんが、インターネットで検索すると出てきます。
美容院で洗髪の際に首を上に向けたときに、洗髪後しばらくしてから頭痛・吐き気・めまいの症状が現れたり、まれに失神や手足のしびれが出現することを指してそう呼ばれるようです。
これは美容院だけでなく、天井を向いて作業をするときなど、頚部後屈(首を後ろにそらすこと)の姿勢を取ったあとに出現する一連の症状を指しているようです。
別名「スタンダールシンドローム」と発症のメカニズム
東京医科大学整形外科 脊椎班の公式HPには「スタンダールシンドローム」として紹介されています。イタリアの天井画を眺めていた観光客に多く起こったことから名付けられたようです。
同HPには、頸椎の後側方を通り、心臓から脳に血液を供給する「椎骨動脈」について記載されています。
発症のメカニズム
1. 首を後ろにそらしたことにより、脳へ血液を送る血管(椎骨動脈)が圧迫されて微小な血栓ができる
2. 洗髪後に起き上がって椎骨動脈の圧迫が解除されると、できていた血栓が血流によって脳内の細い血管まで運ばれ、そこで詰まる
3. めまいや頭痛、嘔気が起こる
頭痛やめまいは「脳卒中」ではなく、筋肉の緊張が原因のことも
しかし、実際にすべての症例で血栓が起こっているとは考え難く、必要以上に心配し過ぎてもいけないと思います。
原因は、多くの場合には頚部の筋肉のコリである「トリガーポイント」が関与しているのではないかと思います。
トリガーポイントが原因の可能性

当院へ慢性の頭痛や肩こりで来院する患者さんにも、後頭部から頚部の筋肉のコリが原因の方も多くいらっしゃいます。
ずっと偏頭痛と言われて痛みどめを飲み続けている人や、耳鼻科や脳外科に行って検査をしても原因がわからず、内服してもなかなか治らないめまいの患者さんの中にも、頚部の筋群のトリガーポイントが関与していることも多くあります。
こうしたコリ(トリガーポイント)を注射やリハビリでほぐしてあげることで、慢性の頭痛やめまいが落ち着くこともしばしばあります。
美容院での洗髪中にトリガーポイントが生まれる理由の推察
美容院のケースでは、上を向いた姿勢でシャンプーをするときに強く頭を揺らされた場合に後頭部や頚部のトリガーポイントが生まれる可能性があり、それが頭痛やめまいに関与しているのではないかと思います。
他に考えられる原因
もともと頸椎病変を持っている人
大きな頸椎椎間板ヘルニアや、加齢による頸椎後縦靭帯骨化症(OPLL)、頸髄症などの頸椎病変をもともと持っている方では、上を向いた姿勢により頚部の脊髄神経が圧迫されて、手のしびれが出現することが考えられます。
めまい
また、耳鼻科的には「良性発作性頭位めまい」というめまいがあります。
頭の位置を変えた時に発生するめまいです。
血管性の脳卒中
血管性の脳卒中のリスクとしては高血圧、高脂血症、糖尿病や脱水状態などの血液がドロドロになる状態がベースにあります。
また、カイロプラクティックの手技で、頚部を急速に大きく回転されてごきごき鳴らす場合には、脳卒中にはふつうならない若年者においても頸動脈解離による脳卒中の症例が報告されており注意が必要です。
美容院症候群としてネットに出てくるものには、東京医科大学のHPから参照した脳卒中に関わる記載が多いように思いますが、上を向くことによって発生するめまい・頭痛にはこのように様々な鑑別疾患が考えられます。
首を後ろにそらした際にしびれやめまいなどの症状が出たことがある方や、不安がある方は、無理に首を動かさず、医療機関に相談してください。
当院の見解と治療方針

通院していてもなかなか治らない患者さんの場合、頭痛やめまい、手のしびれなどの症状には、後頭部や肩甲部のトリガーポイントが関与している可能性もあります。
適切な頚部のストレッチやマッサージを行ってもなかなか治らない場合には、トリガーポイント注射や理学療法士によるリハビリを検討する場合があります。
名古屋市名東区のさいとう整形外科リウマチ科では、丁寧な問診・触診により、筋肉や姿勢のクセまで含めて痛みの原因を見極め、リハビリや注射・栄養面など、最適な方法を検討します。
当院へ受診の際は午前診療は混み合うため、新患の患者さんにもなかなかゆっくりと時間が取れません。
新患の方は午後診療(15:45~)の受診をおすすめいたします(^_^)


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