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ふくらはぎと肩こり

ふくらはぎと肩こり

長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい [ 槇孝子 ]

長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい [ 槇孝子 ]
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最近訪れた肩こりの患者さん

整形外科で検査しても異常なし。
整体で揉んでもらうと肩が凝ってるねーと言われるとのことですが、私が肩を触っても揉んでもらっているせいか、首肩には筋肉の硬さを触れません。圧痛もありません。

そこで、順番に触診すると背中も腰もお尻も柔らかく、圧痛もなし。

最後にふくらはぎを触るとパンパンに張っていて圧痛も著明でした。

こういうことはよくあります。

その患者さんは、肩の症状をしきりに訴えますが、原因は肩には無いため、肩を揉んでもらっても凝りの感覚は改善しません。

そこで、ふくらはぎに何本か注射をして1週間。

肩の症状は7/10位に改善してきました。

そして今回またふくらはぎ注射をしました。

また次にどんな反応で来院されるか、とても楽しみですね。

肩こりだけでなく、腰痛でも腰に原因がなく、ふくらはぎが悪さをしていることは頻繁にあります。

ふくらはぎを揉みなさい!
という本がベストセラーになっていましたが、これは本当の話。

ふくらはぎの筋肉は、足裏から背中を通り後頭部から前頭部までつながるバックラインを構成する大切な筋肉。

ふくらはぎには深部静脈が網の目のように張り巡らされていて、ふくらはぎが動くことで足に溜まった古い血液を心臓に押し戻すポンプの役割をしています。

ふくらはぎが硬くなれば、循環が滞るだけでなく、うっ血から下肢静脈瘤にもなりやすくなりますし、足首の動きが悪くなるためしゃがみ込みや立ち上がり動作に支障をきたします。

そして、バックラインを介して膝痛、腰痛、肩こり、頭痛の原因にもなります。

アキレス腱障害や足底腱膜炎も引き起こします。

さあ、今日から毎日、ふくらはぎを揉みましょう!

ふくらはぎの深いところまで、筋肉が硬くなっていて、押すと痛いところがトリガーポイントです。

そこを10秒指圧してくださいね。

古い血液を絞り出して、酸素を豊富に含んだ新しい血液で筋肉を満たしましょう。

自分でふくらはぎを押さえてもなかなか治らない場合には、他の原因も隠れている場合がありますので早めに受診してくださいね(^-^)

この記事の執筆者プロフィール

さいとう整形外科リウマチ科

院長 斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

院長紹介

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科平和が丘に開院

主な著書

あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床など6著書(共著含む)

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員