昨日は乾癬と乾癬性関節炎の新しい治療薬である、日本初のヒト型抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤 「トレムフィア」の発売記念講演会でした。
IL17の上流に位置するIL23を阻害することにより、乾癬の皮疹を90%以上改善する率(PASI90)はなんと約80%という驚異的なお薬です。
安全性も高く、また、一旦休薬して再燃した場合に、お薬を再開してもまた効果を発揮する、という、自己抗体を作りにくい安定したお薬。
リウマチだけでなく、アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚科領域でも生物学的製剤がどんどん開発されていますね。
従来型のお薬では効果不十分だった患者さんには新しい選択肢が増えることとなり、喜ばしいことですね。
とはいえ、生物学的製剤だからコストが問題ではあります。
はやく安くて効果のあるお薬が開発されると良いのですけど、世の中はジェネリック政策のためにオリジナルを開発していた薬剤メーカーの開発資金がたまらなくなっていくので、創薬事業も外国に負けていくのも当然です。
オリジナルを安くすればいいのにね。
医療も医薬品も公定価格なので、薬剤メーカーも自分のところの製品の価格を自分で決めることはできません。おかしな制度です。
さて、日曜日の今日は、医療技術セミナー スキルアップという会でお声がかかり、東京駅近くの会議室で4時間の講習会を行ってきました。
これまで7年以上かけて勉強してきた知識と技術を4時間に詰め込んで、筋膜性疼痛症候群MPSの診断と治療の仕方についてお話してきました。
会場には10数名の各科開業医さんが九州や東北からお見えになっていました。
さらにインターネット配信で見ていらっしゃる先生もいるとのことで、頑張ってきました。
筋膜性疼痛症候群の発生要因から姿勢の見方、動作の見方、トリガーポイントの触診、注射の仕方、レントゲンの変形はイコール発痛源ではないこと、気をつけるべき疾患などなど
筋膜性疼痛診療に必要な考え方をお話ししたのち、治療実例も供覧していただき、この治療の大切さはよく伝わったのではないかと思います。
見学希望の先生もいらしたので、また他府県でもこの治療を理解する方が増えていくことでしょう。
エコーを用意して、会をサポートしてくださった日本SIGMAXの大島さん、前田さん、大変お世話になりました。ありがとう。