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痛みの診断の進化

痛みの診断の進化

身体の痛みの診断は、レントゲンの時代が長く続きました。
長い間、関節の変形や腰椎すべり症、椎間板の変性が痛みの原因と考えられてきました。
レントゲンでは骨などの硬いものしか写らず
筋肉や神経、血管、椎間板、半月板などの軟部組織は写らないため、
レントゲンの変形から起こっている現象を推測していました。
レントゲンでは骨折やすでに変形してしまった結果はよくわかります。
または、石灰化病変や骨が溶けている腫瘍像などはわかります。

MRIの時代がきて、レントゲンでは見えなかったものが見えるようになりました。
椎間板が実際に神経を圧迫している画像がみられるようになったり
腱板や半月板、関節唇、靱帯の損傷も診断できるようになりました。
軟部腫瘍やレントゲンで変形が始まる前の骨の壊死像も見えるようになりました。

そして超音波の時代がきて
MRIよりも解像度のよい軟部組織画像が得られるようになりました。
しかも、ベッドサイドですぐに行えて、
患者さんの筋肉を動かしながら、触診しながら、痛みの原因を探ることができるようになりました。
軟部組織の腫瘍や神経、血管の異常はもちろん、
さらにはドップラーによる血流の増加から腫瘍の血流の有無や、炎症を推測できるようになりました。
この炎症像をとらえることで、関節リウマチや乾癬、強直性脊椎炎などの炎症性関節炎、付着部炎の診断も進化して、超早期から診断できるようになってきました。

そして、痛みの治療の大きな進化は
患者さんの痛みを訴えている部位(被害者)ではなく、
痛みを起こしている部位(加害者)を治療する、という概念です。

痛みの原因の多くは筋肉(筋膜)にあることが多く、
加害者である筋肉や筋膜を適切な圧で押さえると痛みが再現されることです。
これがトリガーポイントです。
トリガーポイントが起こす痛みは筋膜性疼痛症候群と呼ばれます。

加害者であるトリガーポイントに注射をすると、被害者である痛みが軽減、または消失します。
注射薬は麻酔薬である必要はなく、点滴の補水でも同じ効果があることが分かりました。

そこに超音波という武器が加わり、正確で安全な注射ができるようになりました。

トリガーポイントの診断は、その加害者と被害者の関係である関連痛の概念、筋肉の解剖と作用、支配神経、動作分析、全身のつながりであるアナトミートレインや筋膜の解剖の理解、そして、圧痛を確認できる適切な触診技術が必要になります。

レッドフラッグと言われる手術や入院が必要な「病気」を
医師としてしっかり除外した後に残る「痛み」。

その治療のために当院では
院長の診察と注射、薬物療法による痛み閾値の改善
リハビリによる姿勢と動作の改善
トリガーポイント針治療
筋肉解剖を理解したセラピストによるリラクゼーション
という選択肢により総合的に取り組んでいます。

他院で治らなかった痛み、関節の変形が原因、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が原因と言われた患者さんは、手術をする前に一度ご相談下さいね。

痛みの総合的な診断と治療
さいとう整形外科リウマチ科

トリガーポイント鍼治療
名古屋トリガーポイント治療院

筋肉解剖を理解した施術
リラクゼーションルーム ファシア

PROFILE

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医日本リウマチ学会専門医日本整形外科超音波学会会員